日本との友好150年 ラトガース大学で式典

 アメリカが独立する以前の1766年11月に創設され、全米の大学で8番目に古い歴史を持つ、ラトガースNJ州立大学。同大学は、日本から初めての官費留学生として、江戸時代の末期である1867年に越前福井藩士だった日下部太郎が入学した大学としても知られている。卒業直前に結核で現地で亡くなった日下部とも親交があり、同大卒業後に日下部の故郷である福井と東京で教鞭を取りながら「皇国ーMikado’s Empire」を出版したウィリアム・エリオット・グリフィスの同著出版150年と、グリフィスが昭和天皇から旭日章を授与されて100年となったことを記念し、9月12日、ラトガース大学はニューブランズウィック校構内にあるカークパトリック礼拝堂で日本とラトガース大の150年に及ぶ友好を祝う式典を開催した。

(写真上)合同研究を発表した福井大学の交換留学生と若林准教授の学生たち

 式典は、本イベントを企画した同大学アジア言語文化学科の若林晴子准教授の司会進行で行われた。はじめに、日下部ら明治時代初期に志半ばで同地で亡くなった日本人留学生たちを偲びニューヨーク仏教教会カート・ライ住職による経文が唱えられた。次に、フランシーン・コンウェイ学長が挨拶。そして、同大学があるニューブランズウィック市のジェームス・M・ケイヒル市長が、日下部とグリフィスの友情に端を発し福井市とニューブランズウィック市が友好関係を築き、近年には正式に姉妹都市提携も結んで様々な人的交流も実際に行うことができている、とスピーチした。次に、自身も同大学の卒業生であるニューヨーク総領事の片平聡大使が挨拶した。

 グリフィスの功績を振り返る第二部では、短期の交換留学で同大で学んでいる福井大学の生徒たちと若林准教授の生徒たちが共同で進めていたグリフィスについての研究を発表した。また、グリフィスの子孫であるキャスリン・クラフトさんも先祖の功績を語った。

 第三部では、福井出身の滝波宏文参議院議員と荒木一男福井市副市長らが、福井市とラトガース大学の今も続く関係と様々な人的交流について語り、実際に今年同大を卒業し現在福井文化交流大使として日本で活動しているナイジェル・サーストンさんからも活動報告とメッセージが寄せられた。

 式典終了後は、福井から来米した一行と、ラトガース大学の学生や来賓客らが交流会を行った。

 (本紙・久松茂、写真も)