この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

お盆 〜ご先祖様を迎える日本の夏〜
夏の終わりには、日本各地で「盆踊り」が開かれます。輪になって踊る姿を見て、「なぜ日本人は夏に踊るの?」と思う方もいるでしょう。盆踊りは、お盆にあの世から帰ってくるご先祖様をお迎えし、感謝の気持ちを表すために受け継がれてきた伝統行事です。地域の人々が世代を超えて一つの輪になって踊る姿には、人と人とのつながりや、命を大切にする心が表れています。また、お盆にはきゅうりで作った馬や、なすで作った牛を飾ります。馬には「ご先祖様に早く帰ってきてほしい」という気持ちが、牛には「ゆっくり帰ってほしい」という願いが込められています。日本の夏は、家族や地域の絆を感じる季節でもあるのです。
(長久保美奈、マナー講師)
わくわくことわざ(24)
文とイラスト 平田恵子
旅は道連れ 世は情け
旅には一緒に行く人がいると心強いように、世の中を生きていくには他者への気配りが大切という意味です。昔の旅は情報も少なく危険が伴ったため、同行者の存在は頼りになるものでした。また、日本人にとっての「情け」とは、相手をいたわる道徳的な思いやりの心です。見知らぬ土地での人のやさしさは、とくに身にしみたことでしょう。ポイントは、単に仲よく接するだけでなく、「困った時や不慣れな環境だからこそ、仲間の存在や人の温かさがありがたく感じられる」と伝えたい時に使います。
《言葉の意味(ことばのいみ)》
・盆踊り(ぼんおどり):Bon Odori (traditional Bon dance)
・ご先祖様(ごせんぞさま):ancestors
・感謝(かんしゃ):gratitude・あの世(あのよ):(afterlife)
・きゅうり:cucumber ・なす:eggplant
・心強い(こころづよい):reassuring、encouraging
・気配り(きくばり): consideration, thoughtfulness
・「旅は道連れ 世は情け」に似た英語:On the road you need a companion, in life you need consideration

