この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

〜謝罪と謙遜〜
日本では、相手との関係を大切にするために、謝罪や謙遜の言葉がよく使われます。たとえば、少しぶつかっただけでも「すみません」と言い、何かをしてもらったときには「申し訳ない」と感謝を込めて伝えることもあります。また、自分の功績を話すときも「たいしたことではありませんが」と控えめに述べるのが一般的です。謝罪や謙遜は、相手への配慮や場の空気を和らげるための大切なマナーとされています。言葉だけでなく、軽く頭を下げるなどの所作にも心が込められています。相手への敬意を表す、日本らしいふるまいのひとつです。
(長久保美奈、マナー講師)
わくわくことわざ(12)
文とイラスト 平田恵子
飛んで火に入る夏の虫
自分から危険に飛び込んでいく例えです。「火」は災難や身を亡ぼすようなリスクを指し、「虫」は無謀な行動をとる人間のこと。元になっているのは、蛾などの夏の虫が明るい光に集まってくる習性から。昔は野外で明かりとして松明を燃やしていたのですが、燃え盛る炎に虫が飛び込んで焼けてしまうようすから生まれたことわざです。鎌倉時代(13世紀)の物語にも「愚人は、夏の虫」の表現があります。「詐欺メールに返事を出すなんて、飛んで火に入る夏の虫だよ」など、わざわざ危険に巻き込まれそうなときに使うことができます。
《言葉の意味(ことばのいみ)》
•謝罪:shazai (apology)
•謙遜:kenson (modesty, humility)
•申し訳ない:moushiwakenai (I’m sorry /
I feel bad)
•控えめ:hikaeme (reserved, modest)
•所作:shosa (behavior, manner)
•敬意:keii (respect)
•ふるまい:furumai (conduct, behavior)
•夏の虫:Natsuno Mushi (summer insect. In this proverb, it refers to a moth)
•習性:Shusei (habit)
•愚人 :gujin(fool)
•詐欺メール:sagimeiru (on line scam)
• 「飛んで火に入る夏の虫」と同じ意味の
英語 You are reckless

