アスパラガス

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (26)

 痩せるために食生活を見直そうと思った時、私は肌にいいものを食べながら減量したいと思いました。食いしん坊ですので、満腹感を感じながら痩せるにはどうしたらいいか考え、自分で “美容食生活6ヶ条”(ブログに掲載)をつくり実践。28ポンド減らせたので、ブログを始めました。肌は内臓の鏡といいますので、肌にいいものを食べていれば健康にいいものを食べているということになり、安心して減量できました。

 私の美容食のコンセプトは、①美肌効果が高い栄養素が入っている食材を使い②美味しくて③見た目がお洒落。多忙でも美容食生活を続けられるように、手早く簡単にできることも重視しています。

 アスパラガスは多くの方が好む野菜の1つ。太さがまちまちですので、つくるものに合わせて同じくらいの太さを選ぶのがお勧めです。穂先が傷んでいないものを選ぶことも大事。固い根元に近いところを両手でポキっと折ると、美味しいところだけ食べることができます。茹で時間は細いものなら約15秒、中〜太いものは30秒から1分。さっと茹でてザルにとり、冷水をかけて水を切って使います。お鍋に入る長さであれば茹でてから切った方が栄養分が流れ出るのを少なくできますが、長くて入りきらない時は切ってから茹でて構いません。

 胡桃は血液をさらさらにし、コレステロール値を低下し、アレルギーを抑制するオメガ3脂肪酸がとっても豊富! 食物繊維、マグネシウム、ビタミンB6も多く含んでいます。胡麻和えの方が馴染みのある方が多いかもしれませんが、私は胡桃和えをよくつくります。アスパラガスの他、ほうれん草、春菊、インゲンでつくっても美味しいです。

 牛肉は髪の健康に役立つ亜鉛を豊富に含み、生姜とネギはからだを温める効果があります。オイスターソースは、醤油味ばかりになってしまう時、変化をつけるのに便利。最近某ホームパーティーのお食事を依頼されたのですが、このアスパラガスと牛肉のオイスターソース炒め、特に好評でした!合わせ調味料を用意しておき、炒めたらそれを最後に加えるだけの調理法は、手早く仕上げられて便利です。

 生ハムは高たんぱくで低カロリー。血流をよくし、基礎代謝を高めるアミノ酸を含みます。パーティーでつくってお出しすると、食べやすくて美味しいのでいつも人気です。生ハム巻きをさらにラップサンドに入れると、手軽で洒落たランチにもなります。

 杉本佳子

(ファッションジャーナリスト兼美容食研究家) 1988年よりニューヨーク在住。ファッションジャーナリストとして働く傍ら、3年前から集英社OurAgeの連載、NY発!美しくなる「トリプル美食」を毎月執筆。YOSHIKOlicious Beautyの名前でインスタグラムとブログでも美容食を紹介。リクエストに応じて食材ショッピングツアーも行う。


■アスパラガスの胡桃和え(1人分)

 アスパラガス5本は、食べやすい長さに斜めに切る。胡桃4個は刻む。ボウルに胡桃を入れ、砂糖小さじ1、醤油小さじ3/4を入れて混ぜてから、アスパラガスを加えて全体に混ぜる。


■アスパラガスと牛肉のオイスターソース炒め(2人分)

 牛肉の切り落とし約120グラムをボウルに入れ、砂糖と醤油各小さじ1、酒・ごま油・片栗粉各大さじ1/2、水大さじ1/2強を加えてもみこんで下味をつける。オイスターソースと水各大さじ1、醤油大さじ1/3、砂糖・片栗粉各小さじ1/3、胡椒少々を混ぜて合わせ調味料をつくる。アスパラガス12〜14本はさっと茹でて食べやすい長さに斜めに切る。生姜1かけはみじん切り、スキャリオンはよく洗ってアスパラガス同様に切っておく。フライパンか中華鍋にベジタブルオイルを大さじ1熱し、生姜とスキャリオンを炒める。牛肉を加えて、肉の色が大方変わったらアスパラガスを加える。合わせ調味料を加えて全体を混ぜ、最後にごま油を少しかける。


■アスパラガスの生ハム巻き

 アスパラガスは根元の固いところを外し、生のまま使う。生に抵抗がある場合は、湯通し程度にさっと茹でてもよい。生ハムはアスパラガスにピッタリくっつけて巻く。これをラップサンドに入れるのも一案。熟れたアボカドをつぶしてレモン汁、塩胡椒、オリーブオイルを少しずつ混ぜてから、フラットブレッドの上に広げる。生ハムを巻いたアスパラガスを3本のせてきっちり巻き、真ん中をよく切れるナイフで斜めにカット。切り口のきれいなラップサンドが出来上がる。