納豆を米国に

株式会社納豆
大江雄太さん(33)

 納豆を米国に紹介するべく、4月から3か月ニューヨークに滞在中の大江雄太さん。納豆が有名な茨城県水戸市で、昨年7月10日「納豆の日」に設立創業されたバイオテックベンチャー企業「株式会社納豆」の米国プロジェクトを担当している。
 まずは4月上旬に北海道フェアで納豆を、5月初旬には小さなイベント会場で納豆菌ポテトチップスと納豆菌チョコレートを販売提供して、手ごたえを得た。6月9日(日)には、社長の宮下裕任さん(34)も駆けつけ、納豆を限定販売する予定だ。
 同社の納豆パッケージは、白地に小さい英語文字が並ぶ斬新なもの。「世界の食卓に納豆を届ける」という同社のミッションに合わせたデザイン。水戸市発信で世界の環境問題や食糧問題の解決に貢献することを謳い、納豆のアフリカ展開、納豆菌ポテトチップスや納豆菌チョコレートなどの製品開発、納豆ごはん専門店開業(予定)など、次々と新しいアイデアで納豆菌の可能性を発信中。
 大江さんと同社との出会いは、水戸市で開催されたビジネスコンテスト(一般社団法人KIBOW主催)。大江さんはファイナリスト8人に残り、水戸を世界に発信するための特異コンセプトのシェアハウス企画案を発表した。この時の優勝者が宮下さんの企画だった。今後100年続く「納豆ごはん専門店」を作り、水戸市全体を活性化させるという内容。宮下さんの熱意は大江さんの心に大きく響いた。今は実現に向けてクラウドファンデイングで資金調達中。
 水戸市出身で「納豆男子」と自称する宮下さんと共に走る大江さん。ひたちなか市で生まれ育ち水戸市に高校時代に通っていたから納豆への愛情は格別だ。大学を卒業する頃に「これからのビジネスは世界が舞台だ」と考え始め貿易関係の仕事に就き、今は人種のるつぼニューヨークで初めて全身で世界を感している。  
      (小味かおる)
■株式会社納豆の納豆即売会イベント=6月9日(日)午前11時から、サムライス(キャナル通り263番地)、1パック(90グラム)を5ドルで販売。厳選された高品質な北海道産の大豆を使用し100年以上続く伝統の水戸納豆の製法で一つひとつ手作りで作り上げるため「何個販売できるか直前まで未定で売り切れ御免」とのこと。今回は特別に事前予約を受け付ける。
 問い合わせはEメールyuta.oe@natto-jpn.co.jp(大江さん)まで。同社のウェブサイトnatto-jpn.co.jp。納豆ご飯専門店納豆スタンド「令和納豆」実現への寄付はhttps://faavo.jp/tsukuba/project/3712まで。