言葉と動作の関係解説
ハンター大学で21日午後、同大日本語日本文化科で日本語を学ぶ大学生を対象に、本紙「週刊やさしいにほんご生活」欄で日本の作法やマナーについて解説しているマナー講師の長久保美奈さんが講義した。
当日は「日本ならではの動作を学ぼう!」と題して言葉と動きで伝える日本のマナーについて日本語で解説した。マーヤン・バルカン同大教授の招きで実施された。
当日は日本独特のあいさつである「おじき」の意味や種類、動作の方法やクッション言葉について解説した。「おじぎ」には「あいさつ」「感謝」「おわび」の3種類があるとして、おじぎの種類と角度について説明した。軽いあいさつの会釈は15度、あいさつ・感謝の「敬礼」は30度、深いお詫び、強い感謝の「最敬礼」は45度と、おじぎの種類に、学生たちも教室の前に出て実践。また人とすれ違う時のあいさつは、一旦立ち止まり、アイコンタクトをしておじぎをするなど、日本人であれば無意識に行なっている動作も、日本の文化を学んでいる学生たちの目には新鮮に映ったようだ。
クッション言葉は、言いにくいことを柔らかく伝える言葉で「恐れ入りますが〜」「お手数をおかけしますが〜」「申し訳ありませんが〜」という枕詞をそえることで「相手を大切にする気持ちが伝わる」という説明に学生から英語でも同様の表現が紹介された。最後に長久保さんは「日本のマナーは、思いやりを形にする文化です」とまとめた。
同大は日本語を学ぶ学科を2年前に創設して、米東部で日本語を学ぶ米高校生たちのための春まつりを今年から大学を開放して開催するなど、米東部における日本語教育機関の中核として注目されている。
