奇襲作戦で真珠湾に言及 大統領がとんでもジョーク

高市首相びっくり仰天の眼差し

 トランプ大統領が3月19日、高市早苗首相との共同記者会見の場で、第二次世界大戦中の真珠湾攻撃に言及したジョークを飛ばしたことが波紋を広げ、相次いで米メディアが取り上げた。

 トランプ大統領は、イラン攻撃を日本のような同盟国にも事前に伝えなかった理由を記者から質問されると「サプライズにしたかったから、誰にも言わなかった」と答え、「サプライズ(奇襲)に関しては日本以上に詳しい国なんてないだろう? なぜ真珠湾攻撃のことを教えてくれなかった? そうだろ?」と付け加えた。

 ニューヨーク・タイムズ19日付は、この発言を聞いて「高市首相は大きく目を見開き、大きく息を吸いこんだように見えた。膝の上で合わせた手を動かさず、何も言葉を発しなかった」と書いた。「部屋に集まった関係者やジャーナリストたちから笑い声が漏れた」ことにも触れ、「君たちは、我々よりもずっとサプライズを信じているようだね」とトランプ氏が付け加えたことも書いた。同紙は「米国の大統領は真珠湾について厳しい発言は避けてきたが、それは日米の同盟関係強化に注力するためだった」とその経過を解説した上で、「トランプ氏はそうではない」とし、「外交上の儀礼を破った」と示唆している。

 ワシントン・ポスト19日付は「高市首相は目を見開き、それまで見せていた慎重な笑顔は消えた」と書いた。高市首相は明確なコメントを避け、場の空気は微妙なものとなったとした。同紙は、昨年夏の米独首脳会談でトランプ大統領がドイツのメルツ首相に「Dデー(ノルマンディー上陸作戦決行日)は、君たちにとっては不愉快な日だっただろう」と話しかけたのに対し、首相が「長い目で見れば、あれは我が国がナチスの独裁政権から解放された日なのです」と切り返したことを紹介。沈黙した高市首相との違いを対比している。

 CNNも20日、「トランプ米大統領、真珠湾をジョークのネタ」との見出しで報じ、イランに対する攻撃で、「中東地域の緊張は一気に高まり、同盟国からは連携や意思疎通に関する疑問の声が噴出している」と書いた。また、1941年の真珠湾攻撃で2400人以上の米国人が死亡し、第2次世界大戦へとつながったと解説、真珠湾をジョークのネタにすることを批判する論調で報じた。

(写真)日米首脳会談でのトランプ大統領による真珠湾攻撃ジョーク発言を報じた20日付NYタイムズ紙