脅威なる未知の世界

Jurassic World:  Dominion

 「ジュラシック・ワールド」三部作の最終章。公開以来2週間連続でボックスオフィスのトップを独走していた「トップガン=マーベリック」を蹴落とし、週末の米国内劇場成績は1億4340万ドルをたたき出した。

 マイケル・クライトンの小説を原作に映画化された1993年のシリーズ一作目(スティーブン・スピルバーグ監督)から約30年。恐竜の種類、特撮効果とも大いにアップしたが中生代生物をよみがえらせた人間の思惑や脅威を伴う生態系の急激な変化に対する畏れ、憂いといった心情的なテーマから、シリーズを重ねるごとにパニック映画に傾斜しつつある。

 前作のイスラ・ヌブラル島での火山噴火から4年。島から本土に運ばれた恐竜のほとんどは保護地区に収容されているか、人里離れた森などに生息しているが、中には人間が住む場所に現れ野獣のように人間を脅かすケース、あるいは逆に人間が金銭目的で恐竜の捕獲を試みるなど敵対的「共存」を呈している。

 オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)はベンジャミン・ロックウッドの孫娘メイジーとともにシエラ・ネバダの山小屋に居を構え、恐竜の保護活動を続けていた。

 一方、農村地では異常な現象が起きていた。ニワトリほどの大きさの巨大なイナゴが大量に発生し田畑を食い荒らす。古植物学者のエリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)はこの現象の背後には何かの企みがあると察知。イタリアで恐竜の保護地区を管理する遺伝子研究会社バイオシン・ジェネティックス社を怪しいとにらみ、昔の仲間で古生物学者のグラント博士(サム・ニール)と共にイタリア北東部の山地ドロミーティにあるバイオシン本部でへと向かう。

 「ジュラシック・パーク」シリーズのグラント、サトラー、マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)の三博士の再登場は一作目で初めて見た「恐竜の世界」の感動を一瞬呼び起こしてくれるものの、スケッチ的な人間と恐竜の攻防があちこちに入り物語の全体像がぼやける。監督はコリン・トレヴォロウ。2時間27分。PG13。(明)

(写真)オーウェンらは恐竜の保護活動を続ける PHOTO :  Universal Studios


■上映館■

AMC Lincoln Square 13
1998 Broadway

Regal E-Walk Stadium 13 & RPX
247 W. 42nd St.

AMC Empire 25
234 West 42nd St.

AMC 84th Street 6
2310 Broadway