編集後記

編集後記

 みなさん、こんにちは。今週もいろいろなことが起こった1週間でした。個人的にはニューヨーク在住の北海道出身者たちで作る「北海道ゆかりの会」主催のジンギスカンBBQ大会が日曜日にブルックリンのプロスペクトパークであってそれに参加したことが激務の毎日の非日常へのエスケープになりました。半分週末気分が抜けないまま翌月曜日、夕方会社でレイアウトの続きをしていると編集部の窓からすぐ上に見えるロックフェラープラザ上空にヘリコプターがホバリングしていて轟音が響いてきて、一体何事かとカメラを持って外に出ましたが、会社の前の通りは昔の同時多発テロほどの緊迫感が感じられなかったので、レイアウト途中で締切が過ぎていたこともあり、「気のせいか」とまたオフィスに戻って仕事に就いたらNY総領事館から緊急メールで「パーク街で乱射事件発生」とのこと。「いっけねぇ。やば」と会社に戻ってきたことを後悔しながら再びカメラを持って現場へ。事件発生から1時間半も経ってしまっていましたが、まあ、さっきそのまま早く現場に行っていたとしてもPOLICE LINE がはられていて現場のビルまでは辿りつけ行けなかったのだろうと諦めるしかなかったのですが。事件のときは、警察より先に現場に行くことが大切なんですが。まあしかし、走って行ける距離でいろんなことが起こるのがマンハッタンです。同日夜の記者会見で現場で自殺した犯人の名前が「タムラ」ということが気になりました。内心「日本人だったらどうしよう、嫌だな」と正直思いました。きっとその名前を最初に聞いた日本の報道関係者たちも皆一様にビクッとしたはずです。(下の方のファーストネームが、タカシとかアキラだったらもう決定的ですからね。)翌日の新聞やネット、テレビでは一切容疑者が何者であるか、ネバダ州から来た元カジノの守衛で高校時代にフットボール選手として活躍した経歴と顔写真が掲載されているだけで、何者なのかについて特段国籍について触れているメデイアなかったので、アメリカ人なのでしょうと自分としては勝手に理解した訳です。そんなこともあって日本の報道では名前を出しているところもほとんどなかったようです。しかし彼は日本人のようなラストネームなのに日本人ではないのか、日系米人でもないのか、日本のルーツを持っている人なのではないのかという単純な疑問は最後まで残り、原稿の締切まで時間のないところで、こういうことは考えても答えは出ないので、総領事館に率直に聞いたところ「総領事館では容疑者の国籍は承知していない」との回答でした。ラスベガス都市警察が発行した彼の銃器所持許可証にはTAMURAとLAST NAMEがあるのでニックネームや愛称とかではなく戸籍上の名前であることは確かですが、そもそも事件と日本とは関係のないものなので、あえて触れる必要はないし、触れるべきではないということなのでしょう。デリケートな問題を内包することも含めて、聞きづらいこともあえて正面からとりあえずは一度は聞いておくという姿勢は、書く書かないは別として記者の基本姿勢として持っていなくてはならないのだろうなと感じた事件でした。今週号で珍しく事件もので1面になってます。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)