編集後記
編集後記
みなさん、こんにちは。日本で7月20日投開票の参院選が行われます。海外に住む日本人にも「在外投票」が行われました。でもその投票率はとても低い状態が続いています。外務省の海外在留邦人数調査統計によると海外に住む日本人は約129万人(2024年10月時点)で、有権者は102・5万人と見られます。総務省によると、昨年の第50回衆院選時点での在外選挙人名簿登録者数は9万5472人で、登録者は1割に満たない。そのうち投票したのは約1万7403人で、投票率は18・23%(比例代表)でした。有権者102・5万人を母数とすると、実質の投票率は1・7%と2%に満たないのです。わかりやすく言うと有権者が100人いても2人しか投票していないと言うことです。有権者50人に1人も投票していないと言うことです。これってほとんど誰も投票していないに等しくないですか。海外の1票も国内の1票も重たさは同じですが、残りの98%の海外有権者の「投票しませんでした」の理由は、単に、公館投票所に行くのが遠い、面倒だと言う理由か、郵便投票は、在外選挙人証明証の申請をして投票するまでに、郵便が太平洋を5回も往復するという気の遠くなるような手間と時間がかかるのが理由なのでしょうか。インターネットにすればもっと簡単で投票率が上がると言う意見があり、逢沢一郎衆院議員(自民)を会長とする超党派の「在外投票を推進する議員連盟」も作られています。でも、ハッキングや不正アクセス、個人情報漏洩などのセキュリティー面と、強制的な投票の恐れなどを懸念する慎重論は根強くて、国会での議論は進んでいないのが現状です。世の中にこれだけオンライン詐欺が蔓延して、サイバー攻撃が激化している中での本人確認と投票の正確さを担保するのは、本人が出向いてする、代理投票を認めていない、現在の本人直接投票以上には高まらないのではないかという気もします。「あなたの考えに一番マッチする政治家はこの人!」なんてAIもどきのSNSがネット上に蔓延(はびこ)っています。2000年の第1回在外選挙から25年。18回すべてニューヨーク日本総領事館で公館投票してきたという男性は、「投票が海外からの声を届けられる唯一の方法だということは今も変わらないが、投票制度も25年間変わらなかったですね。在外選挙人登録証は3冊目。張り切って最初のうちは投票していたが、だんだん自分の海外での生活にどんな影響があるのかわからなくなった」と言います。住民票に基づいて発行されるマイナンバーと住民票を抜いた人が在外選挙人証を申請できるという紐付け案の矛盾も一度も示されていないとも。「日本に残した家族や親の生活が少しでも良くなるように」「帰国した時に少しでも日本がよくなっているように」という思いで投票していると言う声もありました。海外の有権者が投票しないのは、投票所に行くのが面倒で時間がかかる現在の制度の問題ではなく、海外有権者の大多数の無関心にその原因があるのではないか。「あなたは在外選挙認証を持っていますか?」持っていない理由が、おそらく投票率が低い答えだと思います。私も今回、悩みながら18回目の在外投票をしてきました。さて、どんな選挙結果になるのでしょうか。選挙が終われば、筋書きとして8月1日までに関税25%を下回る日米合意が出るのでしょうねきっと。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)
