日本の伝統文化、球場に大谷登場

シティフイールド沸く

 メッツの本拠地シティフィールドで8月25日、夏の恒例ジャパニーズ・ヘリテージ・ナイトが行われ、大谷選手のいる対エンゼルス戦が行われた。

 試合前の式典でニューヨーク総領事の森美樹夫大使が始球式を行った。来場したファンには記念の野球帽が配布され、スタンドには多くの日本人ファンが詰めかけていた。朝から降っていた雨も試合前には止み、前日右肘の靭帯損傷が明らかになった大谷選手が怪我をして最初の遠征でやってきた。大谷は当面、右肘の状態を見ながら指名打者として出場を続けることになった。大谷がNYに来るのは初めてではないが、試合前のアップをするためグラウンドに大谷の姿が現れると3塁側観客席から大きな歓声と拍手が上がりスタンドが波を打った。この日、メッツの先発、千賀と大リーグでは初対決が実現した大谷。プロ野球時代の2017年以来の対戦となる試合は、1回最初の打席はフォアボール、第二打席は3回ノーアウト1塁の場面で今シーズン23本目のツーベースヒットを放ち、打球速度185・7キロの痛烈な当たりとなった。このヒットを足掛かりに先制したエンゼルスが勝利した。

 この日、ホームグラウンドのチーム、メッツは負けたが、怪我で姿を見るのは無理と諦めていた大谷が出場して2度打席に立ち、待望の「千賀vs大谷」対決も実現、日本人ファンにとっては大満足のジャパニーズ・ヘリテージ・ナイトとなった。

(写真)試合前に日系団体の代表が紹介された。左から国歌斉唱した歌手の前嶋利菜さん、始球式で投球した森NY総領事・大使、捕手を務めた佐藤NY日系人会会長、和田知徳JCCI会頭、テリー・スズキUSJC NY支部チェアマン、キャサリン・バンナイ全米日系人博物館評議会委員、ゲイリー・モリワキJS理事(8月25日、写真・三浦良一)