語学学校が突然閉鎖 NY大手有名校 ALCC 日本人も多く

 マンハッタンにある語学学校アメリカン・ランゲージ・コミニュケーション・センター(ALCC)が3日、突然閉鎖となり、ほぼ全員が外国人である数百人の在籍学生たちが急遽対応を迫られている。
 学校閉鎖は噂は出ていたものの事前に告知されず、3日に「すべてのクラスが中止された」との張り紙が玄関入口に張り出された。学校閉鎖により学生ビザで米国に滞在している学生たちは滞在許可を失うため速やかに他の語学学校へ移る必要がある。
 3日の閉鎖告知と同時にALCCには編入手続きを得るための学生が殺到、職員はその対応に追われた。語学学校を管理しているニューヨーク州教育局はALCCに職員を派遣し学生を支援した。別の大手語学学校ゾニはALCC校舎の外で転校手続きについての案内書を配布した。
 ALCCのピーター・パッチャー代表は「すでに支払った授業料は返金されない」と述べているが、同州教育局の学校監督局に苦情を申し立てると、授業料補助プログラムを通じて返金される可能性があるという。また、同教育局は入学手続きを終えたがまだ入国していない人たちの受け入れ先としてカプランとブルーデータ英語学校を指定した。
 ミッドタウン36丁目にあるALCCは44年の歴史を持つ大手語学学校として知られていた。日本人学生も少なからずいるという。閉鎖の理由は明らかにされていないが、関係者によると賃貸契約が結べず退去命令が出ていたという。
 マンハッタンの語学学校の学生数は奨学金の拡大もあって2014年にピークを迎えたが、その後は減少。これに加え、高騰する賃貸料と不動産税、労働法による規制などで経営が苦しくなっているところが多く、学校縮小や統合の時期を迎えている。