ウィリアムスバーグの虜に

 ブルックリンで最もファッショナブルな街、ウィリアムスバーグ。ベッドフォードアベニュー交差点で信号待ちの傍ら、携帯電話で位置情報を確認している女性にファッションインタビュー。トレンドに沿った、ゆったり目のジーンズと丈の短いキャミソールの上にブレザーというコーディネート。お気に入りのブランドは?と質問すると「得にないわ。ジャケットはZARAだったかな」との返答。ブランドへの思い入れはない。古着屋巡りも好きだが、最近ではネット購入がメインという。「オンラインショッピングでも困らないわ。モデルが大体私と同じような体型だから、身に着けた感じが想像しやすいの」そんな彼女は身長170センチ以上で、すらりとした8頭身。ウクライナ出身で、ワシントンDCからつい最近NYに引っ越ししてきたばかり。まだ引っ越し荷物は整理中で、クローゼットから洗濯済みの服を引っ張り出したという割には、カジュアルで見事な着こなし。モデル体型を維持するための秘訣は、毎日欠かさないジョギング。昨年はシカゴマラソンも完走したという。本日は、ピザを食べながらウィリアムスバーグ散策を満喫中。なりたてニューヨーカーで、目にするもの全てがまだ新鮮だ。「ブルックリンブリッジ周辺の川沿いが素敵だけど、街としては、今のところここが一番のお気に入りよ」。世界中から人が集まるNYの中でも、特に美意識の高い人たちを吸い寄せるウィリアムスバーグには不思議な魅力がある。

(Wear2Nextチーム/アパレル業界関係者によるファッション研究チーム)