JSでスーザン・J・ネイピア氏と
ジャパン・ソサエティー(JS)で6日夕、「三島由紀夫・生誕100周年シリーズ」の関連イベントの第2弾として「三島の残したもの:平野啓一郎とスーザン・J・ネイピアによる対談」が開催された。芥川賞作家の平野氏は、23年に『三島由紀夫論』(新潮社)を出版。23年を費やした672ページの大作は文芸批評として異例のヒットとなった。
(写真上)左:1969年の三島由紀夫と東大全共闘の討論会について語るネイピア教授。右:今年の夏からニューヨーカーになった平野氏

イベント冒頭では、タフツ大学教授のネイピア氏が旭日中綬章を授与されることが発表され、会場から祝福の拍手が起こった。日本文学研究に40年以上携わり、アニメ批評を通じて日米の文化交流に貢献した。ネイピア氏は「三島、記憶と嘆き」と題して講演し、三島作品が色褪せないのは現代社会との共鳴があるためと述べた。平野氏は著書の構成や、三島が高度経済成長期に抱いた違和感やニヒリズムが、バブル後の停滞感と共鳴していると自分は感じたと述べた。三島のファン以外にも現代の日本史を学ぶアメリカ人の大学生もきていた。熱心な質疑応答の後、約1時間半の対談を締めくくった。 (菊楽恵、写真も)

