ニューヨークから少年少女合唱団「ヤングピープルズ・コーラス」が創立37周年記念日本公演を7月に軽井沢、大阪、東京の3都市で開催した。同コーラス団体は「8歳から18歳まで人種や宗教、貧富に関係なく子どもが集まって歌えるコーラス」を目指して1988年に設立され、その優れた歌唱力と芸術性で世界的に高い評価を得ている。通算2000人近い青少年たちが参加している。今回は7度目の訪日公演となった。NPOサロン・ド・ヴァーチュオシ理事として若手音楽家を援助育成する元ソニーのバイスプレジデントの小野山弘子さんが、ソニー退職後も毎年、日本へ向けて公演実行委員会代表として同合唱団を率いて日本公演を数多く実施している。訪日ツアーを終えてこのほど米国に戻った小野山さんが滞在中の様子を伝えてくれた。
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ニューヨークヤングピープルズコーラスの44人と先生方7名が、7月22日から8月1日までの日本公演ツアーを終えてニューヨークに戻ってきました。
一番のハイライトはやはり能登地震の被災地珠洲市を訪れたことと、万博を見学したことでしょうか?日本は初めての子供たちがほとんどでしたが、街の清潔さと人々の親切さに触れて感激して戻って参りました。25日の軽井沢大賀ホールでのコンサートの後金沢に向かい翌26日能登半島の突端珠洲市を訪れました。被災地で子供たちが大歓迎してくださって3時間余一緒に歌を歌って過ごすことができました。
その後京都に向かい日本伝統の茶道と座禅を体験、貴重な日本文化に触れることが出来ました。座禅では大徳寺の塔頭一休禅師創設の真珠庵で和尚様の訓話を聞き座禅経験をさせて頂きました。その後ダイキン工業様のオフィスを見せて頂き翌日には大阪万博にお招きいただくという幸運に恵まれました。

大阪では29日に大阪いずみホールで公演、30日には新幹線に乗って大喜び、31日の東京公演を最後に翌1日にニューヨークに戻るという慌ただしい旅でした。様々な体験を通じて日本を学ぶ貴重な機会に恵まれて、天ぷら、しゃぶしゃぶなど、日本料理も楽しんだ経験を家族に語っていることでしょう。この貴重な経験がいつの日か日米親善の舞台で花開く日が訪れることがあると信じております。(原文まま。小野山弘子、ニュージャージー州在住)
Photo: Lindsay Bogaty

