NYで日本食材の底力 ファンシーフードショーに日本32社

 北米最大級の高級食品見本市「サマー・ファンシー・フード・ショー2026」が6月28日から30日まで、0ジェイコブ・K・ジャヴィッツ・コンベンションセンターで開催された。主催者情報などによると、今年は約2500社が出展し、8000人超のバイヤーが来場。約34万平方フィートの会場に24の国際パビリオンが並び、世界各地の食の最前線が集結した。

■JETROと農林水産省の支援によるジャパンパビリオンには、日本各地から32社が出展。抹茶、日本茶、和牛、調味料、菓子、加工食品など、日本ならではの品質と物語性を前面に打ち出した。

■京都の日本茶専門店「茶匠六兵衛」は、1818年創業の老舗茶問屋の流れを受け継ぎ、代表の井上祐氏が抹茶の魅力を海外市場へ伝える。

■鹿児島県からは「鹿児島黒牛」を紹介。県農政部の新原慎一氏は、日本一に輝いた和牛の霜降り、口どけ、厳格な衛生・トレーサビリティを訴求し、米国市場で他国産WAGYUとの差別

化を図る狙いを示した。

■日本食の人気定着

 次の課題は「おいしい」だけでなく、産地、技術、信頼まで伝えるブランド発信にある。ジャパンパビリオン全体からは、単なる日本食紹介にとどまらず、地域産品の背景、職人技、安心・安全へのこだわりを、いかに米国市場の言葉で伝えるかという各社の挑戦が見えた。

■2026年のトレンドと特徴

 会場では、低糖質・高たんぱく・高繊維など健康志向を反映したスナックや機能性飲料、韓国、ベトナム、西アフリカなど多文化の味を取り入れた商品、さらに温めるだけで本格的な味を

楽しめるプレミアム簡便食が目立った。ノンアルコール飲料の進化も著しく、「あえて飲まない」ライフスタイルの広がりを感じさせた。また、米国企業のブースでは「サステナビリティ」を大きく掲げる展示も多く、環境配慮が一過性の流行ではなく、食品ビジネスの経営基盤になっていることを印象づけた。

■古市裕子

サステナビリティ・ジャーナリスト。国連サステナビリティ (ABD: Ph.D.) 。

著書・新潮社『欧米企業に学 ぶ・SDGs 転換戦略:サステナブル×これからの企業価値』。『パーパス: 何の ために存在しどんな価値を提供するのか』