日豪友好協力基本条約から半世紀  NYで記念座談会

インド太平洋地域の近代史で「最も重要な協定」確認

P・シェアード博士 マイケル・グリーン博士 対談

外交政策協会および米国オーストラリア協会は15日、「奈良条約」として知られる日豪友好協力基本条約締結50周年を記念する特別イベントをマンハッタンの 米国オーストラリア協会で開催した。

  1976年6月16日の条約調印から50周年を迎える前夜にニューヨークで開催された同イベントでは、インド太平洋地域の近代史において最も重要な協定が永続的な友好関係の基盤を築く一助となったことなどが触れられた。当日は、日本側から山﨑和之国連大使とNY総領事の片平聡大使が出席し、スティーブン・マーシャル米国オーストラリア協会理事長の歓迎スピーチに続いて山﨑大使が祝辞を述べた。基調講演は、シドニー大学米国研究センター最高経営責任者のマイケル・J・グリーン博士が行い、S&Pグローバル元副会長兼チーフエコノミストのポール・シェアード博士と対談形式の講演会となり、マーシャル理事長が司会を務めた。

 シェアード氏は「豪日友好協力条約が、戦後オーストラリアが世界における立ち位置が大きく変わったことを象徴している」と指摘した上で「オーストラリアはイギリスやヨーロッパとの結びつきが強い国から、アジア太平洋地域の一部として自国を認識する国へと変わった。1967年に、日本はオーストラリアの最大の輸出市場となり、鉄鉱石、石炭、液化天然ガス、羊毛、小麦、牛肉、砂糖などの重要な原料や農産物の輸出が、日本の戦後の急速な経済成長を支え、食料供給にも貢献した」と述べ、続いて国家安全保障の考慮が経済や貿易の協力を妨げる危険性について警告した。「アメリカの安全保障パートナーであり、中国との貿易で大きな恩恵を受けているオーストラリアと日本は、米中関係を良好にし、緊張を和らげる上で重要な役割を果たせる」と主張した。最後にオーストラリア国連常駐代表のジェームズ・ラーセン大使が今回の対談の意義とさらなる日豪米の緊密な関係の重要さを述べて幕を閉じた。当日は、日系企業幹部や報道関係者、日本とのビジネス関係を持つオーストラリア企業の幹部ら約50人余りが出席した。