The Artist’s Stop 代表
パフォーマー兼プロデューサー
舞台を中心にライブパフォーマンス、映像など多分野で活躍しているパフォーマー兼プロデューサーの伊藤聖沙さん(40)は、これまで自身が手がけたオリジナル作品やコラボレーション作品の制作の発表を続けるだけでなく、アーティスト同士の交流や支援を目的とした団体「ザ・アーティスト・ストップ( The Artist’s Stop )、TAS」を立ち上げた。
これはトレーニングやコーチングをするのではなく、さまざまなステージにいるアーティストに経験ベースの実践的な情報提供をする場を設ける取り組みだ。自身も含め現役で活躍するアーティストが経験をもとに支援する場となる。すでにブロードウエー「ハミルトン」の現ダンスキャプテン、クロエ・キャンベルさんや、ウェストエンド・キャバレーの現ダンスキャプテンを務めるエラ・リソンドラさん、ミュージカル「シカゴ」の全米ツアーでロキシー役を努めたモリー・ダウネスさんら錚々たる顔ぶれのプロフェッショナルを講師に招いたセミナーセッションをオンラインで開催している。今月20日(金)には劇団四季を経て米国の舞台で活躍する俳優の小野功司さんを講師に招く(申し込みサイトはhttps://www.theartistsstop.com/ja/service-page/guest-kojiono)。
伊藤自身も昨年1月にブロードウエー地区のドント・テル・ママでキャバレショーを6公演行っている。観客をユニークな人生の旅へと誘ったこのショーは、伊藤が90年代の東京で過ごした青春時代からIT業界、舞台演技へとキャリアを転換した経歴まで、6つの章で構成、それぞれの章は独立した内容で、ユーモア、音楽、笑いと感動を提供して場内を沸かせた。
これまで米国とオランダで舞台出演を重ねてきており、オランダでは『アベニューQ』、『ディスエンチャンテッド』、米国では『くるみ割り人形とマリー』などに出演。また、キャバレーでのパフォーマンスや一昨年コロンバスデーパレードでのタップダンス、デヴィッド・ゲッタのミュージックビデオ出演など幅広く活動している。
伊藤は東京で生まれ、3歳のときに家族と共に来米、幼少時はニューヨークで過ごした。「とにかく幼少期から歌うのが好きで、この時期にブロードウエー・ミュージカルを見始めたのが、パフォーマーになりたいきっかけとなりました。4歳児にして1番好きなミュージカルはオペラ座の怪人でした」と笑う。
その後は日本、米国、ヨーロッパで過ごし、NYには本格的なダンストレーニングのために来米した。
フルタイムでパフォーマーに切り替えるまではIT関連企業で働いていた職歴の持ち主。コーポレートの世界とパフォーミング・アーツの世界は報酬の面でもかなりの差がある。
「アーティストは自分がプロダクトです。健康やコンディションなど日々の管理を全て自分でこなさなくてはならないにも関わらず報酬が少ないことも多々あります。そんな当たり前を変えたいという気持ちもあり立ち上げたのがTASです。アーティスト同士お互いを助けあいながら、報酬も得られるいいエコシステムを作るのが長期的な私のゴールです」と話した。当分はステージとプロデューサーの二足の草鞋を履くことになりそうだ。
(三浦良一記者、写真も)

