風の環コンサート開催

安倍元首相を追悼

混声合唱団「とも」など

 今年で14回目を迎える風の環コンサートが11月13日夕、アッパーウエストサイド66丁目の教会で開催された。一昨年、コロナ禍で奮闘するNYの医療従事者を応援するチャリティコンサートを宮城県仙台市で開催して以来2年ぶり、NYでの開催は3年ぶりとなる。(主催・NPO法人風の環コンサート、協賛・混声合唱団Japan Choral Harmony「とも」)

 今年は「ありがとう! 安倍元首相」と題し、7月8日凶弾に倒れた故安倍元首相への追悼の意味を込めたコンサートとなった。海外で安倍元首相の民意の追悼コンサートが開催されるのは台北での公演以外は北米で初。「非業の死を遂げた偉大なリーダーへの感謝と哀悼の思いをニューヨークから発信することを狙撃事件直後から思い抱いていた」という音楽監督の白田正樹さん。「準備の時間は少なかったが、心のこもったいい演奏会ができたと思う」と演奏後に感想を述べた。

風の環室内アンサンブル

 コンサートではJCH「とも」が追悼の意味を込め「Memorial Processional」などを演奏したほか、弦楽を中心とする風の環室内アンサンブルがサミュエル・バーバーの「アダージョ」などを演奏した。Memorial ProcessionalはJCH音楽監督の白田氏が、友人のオーケストラ指揮者グレゴリー・シンガー氏が東日本大震災被災者の追悼曲として作曲した交響曲を混声合唱用に編曲したものだ。また風の環少年少女合唱団、ボストン在住のソプラノ歌手、野中百合子さんが出演し、ニューヨークの聴衆が大きな拍手を贈った。米国同時多発テロや東日本大震災被災地支援の意味をこめて歌声や演奏が響いた。


少年少女合唱団