劇団仮想定規の不可思議な童話

 日本で2016年に旗揚げした演劇集団。「仮想定規」(青木砂織主宰)が4日から8日までソーホーの劇場「ヒア・アートセンターで舞台「「After Ever Happily Ever After」を公演した。国内では小学校公演や子供演劇ワークショップを精力的に行い海外公演もスコットランドなどで行ってきた劇団。今回の作品は、子供の頃読んだあの懐かしい童話が出てくるが、読者が気にも止めない登場人物(物体?)が主人公。例えば、ピーターパンに切られたフック船長の右手、シンデレラ姫の靴と、どの童話にも必ず出てくるのに最後まではいない「おばあさん」。忘れ去られたものは君であり僕。考えたこともない視点からのメッセージが客席にビンビンと突き刺さった。出演は、樋口浩二、末廣円 、栗木健、関根靖晃、 オクトウミユ、阪口美由紀 、木内美旺 、ほんだまこと、 青木砂織。脚本・監督・青木砂織、音楽・ほんだまこと。(三浦)