編集後記

編集後記

 みなさん、こんにちは。ジャパン・ソサエティー理事長のジョシュア・W・ウォーカーさんがこのほど『同盟の転機』、「アメリカの変貌と日本の戦略」(日本経済新聞出版)と題した本を執筆しました。トランプ再選から1年。アメリカ・ファーストを推し進める大国のもと、第二次世界大戦後から長らく続く日米関係はいま新たなフェーズに入っているとして、日本とアメリカの関係を再構築し、国際社会でのプレゼンスを高めるためにはどうすればいいのかを、新時代のリーダーに向けて、知日派の著者が提言しています。

 著者のウォーカーさん(44)は、1歳の時に宣教師の親と共に訪日し、18歳まで北海道の札幌市で育った自称「道産子」です。米国で世界的に知られる政治分析会社ユーラシア・グループにおいてイアン・ブレマー社長直属の戦略イニシアティブ担当として日本での事業を担当し、民間に移る前には米国務省、国防総省といった米連邦政府のさまざまな部署で勤務、2019年に100年以上の歴史を持つジャパン・ソサエティーの理事長に歴代最年少で就任しました。

 同書執筆の動機として彼は、「日本が自ら日米同盟を変えろということではなく、日米同盟そのものがいまターニングポイント、転換点に差し掛かっているという現実を認識しなくてはならない」と述べ、「残りの3年は、大統領のエゴとファミリーのために使われるかもしれないが、日本はなんとしても生き延びなくてはならない。日本は米国との戦いを極力回避し、静かにそして熟考してアメリカ人が納得する方法でアメリカをサポートすることを考える方が得策だ。日本企業のプライベートセクターがアメリカ社会で活躍して成功しているのを見習って、もっと積極的に世界の表舞台で発言し、アピールして顔の見える日本になってプレゼンス、存在感を高めてほしい」と話しました。

 2月の出版を前に執筆の動機と意図について今週号の1面にインタビュー記事、19面に書評を掲載しています。同書は2月2日に日本で出版されます。NYの紀伊國屋書店にも近く店頭に並び、キンドル、電子書籍はアマゾンですでに予約が始まっているようです。3月に来米する高市首相にはぜひ来米前に読んでいただきたい本です。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)