この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

音で感じる日本語のこころ — オノマトペ —
日本語には、「オノマトペ」とよばれる言葉があります。フランス語がもとですが、日本語で音や様子、気持ちを表す言葉としてよく使われています。例えば「しーん」は、とても静かな様子を表わす表現です。日本の漫画では、音がない場面で「しーん」と書きます。また、「ぺこぺこ」は何回もお辞儀をする様子と、とてもお腹がすいた状態の表現の両方に使われます。その他、柔らかいものを「フワフワ」と表現するのも一般的です。オノマトペは、音だけでなく、心もつたえます。見えないものや、音のない静けさまでも表現するところに、日本語の豊かさがあります。
(長久保美奈、マナー講師)
わくわくことわざ(20)
文とイラスト 平田恵子
十人十色
人の性格や好み価値観などは、個人によってみな異なるという例えです。ここでの色は「種類」のことで、十人いれば十種類の違いがあることを表しています。4月はさまざまな花や若草が咲き誇り芽吹く季節です。学校などで多様な個性が集まるなか、周囲に合わせるのではなく、「自分という花をどう咲かせるか」、そして「他者の色の違いをどう認めるか」という共生の精神も含まれています。「日本の好きな点を尋ねると、生け花、ポケモン、忍者、 十人十色の返事だった」などと使います。
《言葉の意味(ことばのいみ)》
・オノマトペ onomatopoeia ・音(おと) sound
・様子(ようす) situation / state ・気持ち(きもち) feeling
・静か(しず=か) quiet ・お辞儀(おじぎ) bow
・とてもお腹がすく very hungry
・共生の精神(きょうせい=の=せいしん):Spirit of coexistence
・芽吹く(めぶ=く):Fresh green sprouts come out. sprout
・「十人十色」と同じ意味の英語 :So many men, so many minds.
*「十人十色」の十の読みで「じゅう」は中国語由来の「音読み」。
「とお」は日本固有の「訓読み」だが、言いやすさを重視して「と」と発音する。

