舞台俳優
東京生まれ。10歳で帝国劇場ミュージカル『モーツァルト!』に出演し、以降、NHK特集ドラマ『はじまりの歌』、『スコア!』(主演)など数々の舞台・映像作品に出演。国内で長年にわたって活動を続けてきた。都立翔陽高校卒業後、言語や文化の壁を超えてさらなる表現の幅を広げたいという想いから単身で2020年来米。カリフォルニア州、アイダホ州を経てニューヨークを拠点に活動している。これまでに、オフ・ブロードウエー作品『Mr. Puppy the Musical』(AMT Theater)ではSwingとして主要3役を務め、昨年7月にはニューヨークの夏の風物詩でもある「ブロードウエー・イン・ブライアントパーク」に出演し、マンハッタンの中心で多数の観客の前でパフォーマンスを披露した。大規模な野外イベントに日本人として出演するのは貴重な経験であり、自身の表現が言葉や文化を超えて届く瞬間だと実感したという。
また、今年11月には、MoMA PS1などで知られるアートフェスティバルPERFORMAの舞台にメインキャストとして出演する予定だ。2026年には同作品で全米テレビ出演も予定されている。これまで主にミュージカル作品で培ってきた経験を活かしつつ、現在は現代アートやメディアアートなど、ジャンルを越えたパフォーミングアーツの世界にも積極的に挑戦している。実は、初めてNYを訪れたのは2017年だったのだが「当時はアジア人である自分の居場所がここにはないと感じ、夢を追うことに不安を抱いていた。しかし2022年に訪れた際には、環境が少しずつ変わり始めていることを肌で感じ、『今なら挑戦できる』と思えるようになった」という。その想いからアイダホから転校を決意し、23年春よりAMDA(The American Musical and Dramatic Academy)に編入し、現在はニューヨークを拠点に活動している。
8月6日夜、広島の原爆投下から丁度80年となるその日、マンハッタンのタイムズスクエア界隈にあるプロデューサーズクラブで朗読劇「モリワキ・ヨーコの日記」が上演され、黒木も日本人キャストとして舞台に立っていた。
「実際に被爆された13歳の少女の遺した日記をもとにした作品で、戦争の記憶と平和の大切さを伝えるこの舞台に、日本人として携われることを大変光栄に感じています。『世界で活躍する表現者』として成長し続けたいと願っています」と語る。同作品は秋からのオフブロードウエーのロングラン公演が決まっている。(三浦良一記者、写真は本人提供)

