NY農場フレッシュで配達 ライスファクトリーのお米

NYで精米したおいしさを

 アメリカ生活25年。ニューヨークでは日本食材も手に入りやすいし、和食も料理するけど、そう頻度は多くなく、地産地消優先で、いろんなものを食べる、あるものでバランス良く食べるようにしてきた。お米も、パスタやパン、キヌア、イモ類など、炭水化物群の一つという位置づけで特にこだわることもなし。米どころ出身の友人が新鮮なお米のおいしさについて熱く語ってくれても、「そうなんだー、しかし熱いな(笑)」と傍観するのみ。そりゃ古米はまずいけど、普通にアメリカで流通しているショートグレインやミドルグレインのオーガニック米も悪くないよくらいに思ってたんですよね。

 そんな私だったのですが、ライスファクトリーさんがNYで精米したお米を食べて、お米観がひっくり返りました。精米したてのフレッシュなお米って、日本でも食べたことがなかったんですよね。ひとくち食べた瞬間に「うわ、何これ?おいしい!」とその違いに驚きましたよ。米について熱く語っていた友だちの熱量に、今ならついていける。ご飯がおいしいと、こんなにウキウキするなんて。この喜び、久しぶりかも。

 Stay Home Save Lifeということで、ここのところ全食自炊のひきこもりライフですから、なんとなく食べるという行為がマンネリ化してたところに、さわやかな夏の風が吹き抜けましたよ。花粉症はつらいけど。

 お米、再発見!

 ニューヨークに来たての頃、初めて味わう料理や食材にワクワクしていた頃のことを思い出しました。土鍋で丁寧に炊くのもありですが、うちにはないので、炊飯器か電子圧力釜で。お気楽に、タイマー設定で手間もなし。水加減さえ間違わなければ失敗しようがないのに、おいしい料理が一品できるって、うれしすぎる。ご飯があれば、幸せニコニコ。そんな感じ。すすみすぎて、やばい気もいたしますが。

 いただきますと両手を合わせ、まず一番にご飯茶碗に手をのばす。お茶碗ごしに伝わるぬくもりを感じながら、つやっつやでもっちもちのご飯をお箸でつまみすくい、口へと運ぶ。ちょっと背筋も伸びたりなんかして。そういう儀式めいた食事のひととき、これこそが日常の喜びかなと噛みしめるのでした。

 ライスファクトリーNY精米のお米はウェブサイト www.nynojofresh.com/shop/-rice-/5 から。紙の袋のラベルには、精米日も記載されています。配達のタイミングにもよりますが、だいたい1週間くらい前までに精米したものが届きます。

(文・向井余史子、写真提供・ライスファクトリー)