日系社会の駆け込み寺、JASSIが晩さん会

本多さんを表彰、矢野さん熱唱

 日米ソーシャルサービス(JASSI、望月良子理事長)は10月26日、イエールクラブで創立42周年記念晩餐会を開催し115人が参加した。同団体は1981年創立以来、福祉サービスを無償で提供しているニューヨーク州認定非営利団体。日常生活をする上で直面する問題から、言語、文化および制度の違いによって生じる複雑な問題まで、支援を必要とする人たちの生活の質の向上を図ることをミッションに、専門教育・訓練を受けた日・英バイリンガルスタッフが守秘義務遵守のもと無料で相談に応じている。 

演奏後に花束をもらい笑顔の矢野さん(右)

 特別ゲストの音楽家・矢野顕子さんがピアノ弾き語りで、春先小紅、Prayer、ごはんができたよ、ひとつだけの4曲を歌った。続いてニューヨーク総領事の森美樹夫大使がJASSIの日系社会への貢献に感謝するスピーチを行った。

 今年のJASSIのコミュニティー・リーダー賞がシティ・ケア・ファミリー・プラクティスの本多桂子さんに贈られた。本多さんは、シティ・ケア・ファミリー・プラクティスを拡充し、日本語で説明が必要な患者に日本語で対応できる体制を整備するなど貢献した。本多さんは「栄誉ある賞をいただき大変光栄です。JASSIの活動とスタッフ皆様の献身的な努力に触れ、こんな素晴らしいサポート団体が存在する日本人であることを誇りに思います」と喜びを語った。(写真上)望月理事長(右)からコミュニティ・リーダー賞を受ける本多さん(左)

 最後に岡崎奈津子ディレクターがJASSIの活動報告を行った。昨年のホットライン対応総数は高齢者の対応も含め、6275件だった。現在81歳になるひとり暮らしの男性が、認知の問題で公的支援やアパートのリース更新を滞っていたケースが映像で流され、高齢者の問題解決は時間を要することや、JASSIの献身的なサポートが紹介された。当日は女優の合田沙おりさんが総合司会を務めた。