日本人男性襲われる

地下鉄で物乞いに殴られ全治3週間の怪我

 ニューヨーク市内の地下鉄レキシントンライン4番線に乗っていた日本人男性乗客が6日午後7時ごろ、地下鉄車内で物乞いをしていた男性からいきなり殴られ、頭部打撲とむち打ち症など全治3週間の怪我を負った。被害に遭ったのはニュージャージー州ジャージーシティー在住の自営業、若杉晃太郎さん(24)。若杉さんによると、59丁目駅到着前に座っていると、襲われる前にその男性が同じ車両にいること、その男が物乞いをしていることは認識していたが、自分の前を通る時には、話しかけず、目も合わせることはなかった。また、他の人に物乞いをしていたが、お金をもらっている様子は見られなかった。隣の車両にいくと思って彼の後ろ姿を見たのが襲われる前に最後に見た光景だったという。男は次の車両に移るドアのところにカバンを置き、座って携帯電話を見ている若杉さんのところにいきなり走ってきて頭部を殴り始めた。詳しくは聞き取れなかったがFワードを叫びながら5回ほど殴り続けた。若杉さんが膝で男を押し返した時に、別の男性が間に入って男を止めたが、その間に入ってきた男性は、若杉さんが殴られた瞬間、笑って拍手をしていたという。間に入る際も笑っていたように見え、襲ってきた男性をとがめなかったという。若杉さんは59丁目で下車し、警察を呼んで被害届を出した。犯人は15日現在捕まっていない。 

いきなりボコボコに
日本人男性を襲った地下鉄物乞い男

 また日本人がニューヨーク市内の地下鉄で暴漢に襲われた。レイバーデーの6日午後7時ごろ、休日なので友人と2人でマンハッタンのレストランに向かう途中、レキシントンライン4番線の59丁目駅手前の車内で事件は起こった。口内出血、頭部打撲、むち打ち症などで全治3週間の怪我を負ったニュージャージー州在住の若杉晃太郎さん(24、自営業)は本紙の取材に事件の様子を伝えた。

 「その男性が同じ車両にいること、彼が物乞いをしていることは認識していたがその男が自分の前を通り過ぎる時には声もかけず何も求めることはなかった。目を合わせることもなかったが、ほかの乗客からお金をもらっている様子は見かけなかった。右から左へ通りすぎてドアの連結部分から隣の車両に移っていく後ろ姿を見たのが、襲われる前の最後に男を見た瞬間だった」と話す。

 若杉さんの左隣に座っていた友人によると、男は次の車両に移るドアのところにカバンを置き、座って携帯電話をを見ている若杉さんのところに走ってきて頭部をいきなり殴り始めたという。詳しくは聞き取れなかったというが、男はFワードを叫びながら5回ほど、座っている若杉さんを殴り続けた。若杉さんが膝を上げて足で相手を押し返した時に、別の男性が間に入って男を止めた。しかし、その間に入ってきた男性は、若杉さんが殴られた瞬間、なぜか笑って拍手をしていた。間に入る際も、笑みを浮かべていたようだったという。襲ってきた男性に対して咎めるようなことも一切なかったという。

 「僕は彼に対して失礼になるようなことをした覚えはまったくありません。どう振り返っても彼から殴られる理由がまったく見当たりません。彼は止められた後、僕に何か言ってくる様子はなかったので、基本的に無差別にただ殴る対象として殴っていたんだと思います。あまりに突然の出来事で隣にいた友人も対応するのが難しい状況でした」と若杉さんは説明する。

 若杉さんと友人は、59丁目駅で下車、近くに警察官がいなかったため、911に通報した。20分後に警官が到着し、被害届けを出した。12日に目撃情報があり犯人らしき者が同じ格好でいたという。犯人の年齢は20代、身長は175センチくらい、帽子とピンクのリュックが特徴だ。

被害者の男性がFBで事件を報告
「起きた事実を広く知って欲しい」

 被害を受けた若杉さんは、殴られたことで口内出血、頭部打撲、むち打ちの症状があるという。病院で精密検査を受けるためのドネーションファンド(https://gofund.me/22f0a08c)を現在設けてフェースブックで支援を求めている。

 友人が写真を撮影し、犯人が写っている。今回の事件がアジア系へのヘイトクライムかは、犯人が特段差別的な発言をしていないので定かではないが、昨年来急増するアジア系ヘイトクライムでは、アジア系が白人からではなくアフリカ系米国人(黒人)からほぼ一方的に暴行を受け続けていることが謎となっている。


地下鉄で暴漢から身を守るポイント

(NY長期滞在者の体験と助言などから抜粋)

■地下鉄車内で禁じられている物乞いや挙動不審の行動をしている者がいたら、目を合わせずに他の車両に移って車内からいなくなるまで目を離さないこと。自分だけでなく子供や配偶者に危険が及ばないか注意すること。

■幅の狭いホームで人とすれ違う時には、線路側を歩かないこと。線路に電車がいなくても、後ろから電車がホームに入ってくる場合があり、突き落とされると危険。

■ホームで電車を待つ場合は線路側から離れ、鉄柱や壁を背中にして立つこと。襲われたり、万が一失神などして意識を失って倒れても線路に落ちないよう自分の身長以上の幅・距離をホームの端から保っておくこと。