国際機関への就職

2024年度JPO派遣候補者選考試験願書受付開始

若手日本人研修制度で支援

 外務省は、2024年度ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)派遣候補者選考試験(2024年度JPO試験)を実施することとし、1月22日募集要項を公開した。応募受付の開始は2月1日、締切は3月4日。JPO派遣は、国連をはじめとした国際機関への就職を支援する目的で、各国政府の費用負担を条件に、国際機関が若手人材を受け入れる制度だ。

 外務省では、1974年から同制度による派遣を開始し、35歳以下の若手の日本人に対し、2年間、国際機関で勤務経験を積む機会を提供することで日本人の国際機関への就職を後押ししている。これまでの累計派遣者数は1950人以上に上る。

 令和4年(2022年)末時点の最新の調査では、961人の日本人職員が国連関係機関の専門職以上のポストに就いており、これは過去最高の数字となっている。このうち半数近くの468人がJPO出身者だ。幹部職員についても、91人中、39人がJPO出身者(いずれも2022年末時点)で、国連事務次長・軍縮担当上級代表を務める中満泉(なかみつ・いずみ)氏を始めとして、多くの幹部職員もJPO出身となっている。JPOは、派遣期間中に、国際機関職員として必要な知識・経験を積み、派遣期間中または終了後に正規採用を得ること、ひいては各分野のスペシャリストとして、または国際機関を代表する幹部となって活躍し、日本と国際機関との連携を一層強める役割を担っていくことも期待されるいわば国際機関職員への登竜門と言える。

 令和2年度(2020年度)試験以降は、全面的にオンラインにて試験を実施しており、海外からの応募・面接の実施も可能となっている。外務省では「世界中で活躍している意欲ある日本人の若手人材の国際機関への挑戦を支援している」と海外からの応募も呼びかけている。

 応募資格は2024年2月1日現在、35歳以下であること。(生年月日が1988年2月2日以降であること)。派遣先によって求められる学歴や職務経験は異なるが、概ね国際機関で自分が希望するポストの業務に関連する分野において修士号の取得、2年以上の関連した職務経験を有することが求められている。また、英語で職務遂行が可能であること、将来にわたり国際機関で働く意思を有すること、日本国籍を有すること。募集内容の詳細と応募方法は、国際機関人事センターのホームページで公開されている応募用専用リンク(https://www.mofa-irc.go.jp/jpo/index.html)を参照。応募は必要事項を記入して必要書類をアップロードする。応募の締め切りは3月4日(日本時間午後11時59分)。