産婦人科医
澤井未央さんは、ニューヨークの日本人産婦人科医として若い日本人の女性たちから引っ張りだこの人気だ。当地NYの産婦人科として有名な安西弦医師のクリニック、NYミッドタウンOBGYNで、月、水、木はマンハッタン、火曜日はママロネックの診療所で一般産婦人科医として外来を診療し、金曜日は、マンハッタンアッパーイーストのレノックスヒル病院でお産や手術を行っている。産婦人科医は24時間勤務。病院から出産が始まったなど緊急の電話が入れば、夜中の1時でも、3時でも車でマンハッタンに向かう。
澤井さんは母親が眼科医の次女として大阪で生まれた。小さい時から母親の診療所に出入りして、自分も将来は医学の道に進むのだろうと漠然と思っていたが、小学校の時に見た緊急医療現場を舞台にしたアメリカのテレビドラマ「ER」を見てすっかり虜になってしまった。中高は神戸の小林聖心女子学院に通い、高校時代に国境なき医師団に憧れて大学は関西医科大学へ進学、在学中にドイツとカナダに短期研修留学を体験、日本医師免許を取得し、卒業後は同大学病院での初期研修修了後の2012年に来米してニューヨークに移住し、コーネル大学NYP病院産婦人科の感染症部門の基礎と臨床研究を経て、産婦人科のレジデンシーをコネチカット州イエール大学分院ブリッジポート病院にて修了。卒業後ニューヨークに戻り、現在のNYミッドタウンOBGYNに産婦人科医として勤務している。
「30代、40代、50代のお母さんたちは、自分を後回しにして毎日過ごしているので、自分の体と心を大切にしてもらいたいですね」。
現在外来での患者層は中学生から80代まで幅広く受診内容も多様で、産科検診、婦人科健診はもちろん不妊相談も含め女性ならではのトラブルの解決に日々努めている。専門性のあるスペシャリストでありながら「プライマリーケアとしても患者さんが困った時に頼られるような身近な存在でありたいと思っている」。仕事外でも二人の子育てをしながら、日系コミュニティーの社会医療支援のボランティアにも米国日本人医師会やNYすくすく会などを通して貢献している。
「見知らぬ土地で言葉も違う環境で健康に害が出るのはとても怖いことで、ハードルがあってはならない事です。英語があまり分からないという日本人女性がいたら、やっぱり出て行かないとって思います」と優しそうな笑顔で話す。
11月2日にBCネットワークとブルックリン日系人家族会が主催する「忙しい女性のための健康セミナー」で講演する予定だ。
BCネットワークとBJAFA
忙しい女性のための健康セミナー第2弾
BCネットワークとブルックリン日系人家族会(BJAFA)主催の「忙しい女性のための健康セミナー 第2弾〜子供優先から、『自身の体と心の優先』へ〜」が11月2日(日)午前11時から、BJAFAコミュニティスペース(254 36th Street, B516, Brooklyn)で開催される。
卵子凍結、ホルモン補充、更年期、遺伝子のキャリアスクリーニング、閉経後の出血、癌のリスクの上昇に向けて何を気にかけるか等をテーマに解説する。講師は澤井未央医師(NYミッドタウン産婦人科)。参加対象は、ブルックリン日本語学園の保護者、元保護者、未就学児の保護者、またはブルックリン在住日本人、日系人女性。問い合わせはEメール [email protected]
または ウエブサイトhttps://bjafa.org/contact-us/ まで

