NYで学んだ「演劇とは行動なり」胸に秘め 伊藤 沙帆さん

俳優

 日本で演劇俳優として舞台や映画で活動してた伊藤沙帆さんがニューヨークに拠点を移したのは、コロナ・パンデミックが明けた2023年。演劇学校のザ・ネイバーフッド・プレイハウスに留学し、この5月に卒業したばかりだ。

 在学中、学校の制作作品「ドラキュラ」で殺される看護師を演じて好評だった。ザ・ウォーターフロントという小作品にも在学中出演した。

 東京都出身。日本では6歳よりバレエを始め、パフォーマンスすることが好きだった。大学在学中に小さい頃から興味のあった演劇を始めるため、劇団スーパーエキセントリックシアターレッスン生を経て東京芸術劇場シアターウエストなど幾つかの舞台や、映画カイジファイナルゲームでエキストラを経験した。

 ニューヨークに来た時にこのエネルギーに溢れたチャレンジ精神を奮い立たせる場所に惹かれた。とは言っても英語も得意ではなかったので自分では、夢のまた夢だと思っていたが、パンデミックと社会人生活3年の経験を経て、一度しかない人生やはりこの好きな場所で演劇をやりたい、将来後悔したくないし、一度しかない人生を良いものにしたいと思い長期留学を決意した。

 ニューヨークの演劇学校で体験したのはマイズナー・テクニックと呼ばれる演劇習得方法やダンス、歌、ステージコンバット、ボイストレーニング、スピーチ方法など。1年生から2年生は選抜制の進級となるが、無事に進級し、ファイナルプレイなどのスクールパフォーマンスの経験を経て卒業し、現在は舞台活動や、ショートフィルムなどのオーディションを受け始めている。また、今の英語力をキープそしてさらにスキルアップするためにTOEICの勉強も始めた。

 将来の夢は後悔しない人生を送ること。そのためにオフブロードウエー、オンブロードウエーの舞台に立つこと。演劇を英語でアメリカで学ぶことの楽しさと素晴らしさも伝えていきたいと思っている。いつかはアメリカのメインロールでフィルムに出ることを大きな夢として心に秘めている。「先が見えないという不安はありますが、毎日がチャレンジで、ニューヨークで寂しいと思うことはなく、みんな周りが頑張っているので、ニューヨークは落ち込んでいる場合じゃないという思いでいっぱいです。自分を奮い立たせてくれるものがある街です。役者としてしっかり稼げるアクトレスに、多分続けていれば、諦めなければいつかなれる、そんな気がします」。恩師、サンフォード・マイズナー氏が言った「ACTING IS DOING 演劇は行動だ」という言葉を噛み締めている。

 (三浦良一記者、写真も)