10月は衣替え!服にも季節のごあいさつ もの言えば唇寒し秋の風 やさしいにほんご

この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

10月は衣替え! 服にも季節のごあいさつ

 日本には季節に合わせて服を入れ替える「衣替え(ころもがえ)」という習慣があります。その歴史は古く、平安時代の宮中行事にさかのぼります。今でも6月と10月は衣替えの節目。学校の制服だけでなく、家庭でも夏服と冬服を入れ替えます。

 さらに日本のクリーニング店の中には、洗ったコートなどを次の季節まで預かってくれるサービスがある店も! アメリカでも季節ごとに服を整理しますが、日本のように衣替えの時期が広く知られているわけではありません。

 昔の宮中行事が、現代の暮らしやサービスにもつながっているなんて、面白いですね!

(長久保美奈、マナー講師)

わくわくことわざ(26)
文とイラスト 平田恵子

もの言えば唇寒し秋の風



 かの松尾芭蕉が詠んだ五七五の俳句が由来です。人の悪口を言ったり、自分の長所を得意げに話したりした後は、冷たい秋風が吹き抜けるように後味が悪く寒々とした気持ちになるという意味。ここには、自らの発言の重みを自覚し、自分の感情や言葉を丁寧に整えようとする日本人の和を愛する自制心が根底にあります。言葉は一度口にすると取り消せないからこそ、相手も自分も心地よい言葉選びを重んじる心がけともなっています。友達との会話やSNSで自慢話や陰口を言い過ぎて後悔したときにも使えます。

《言葉の意味(ことばのいみ)》

・衣替え(ころもがえ):Seasonal wardrobe change

・習慣(しゅうかん):Custom / Tradition

・平安時代(へいあんじだい):Heian period (794–1185)

・宮中行事(きゅうちゅうぎょうじ):Imperial court ceremony

・さかのぼる:To date back to

・節目(ふしめ)Turning point / Seasonal transition

・預かる(あずかる):To store / To keep for someone

・松尾芭蕉(まつおばしょう):He is a famous Haiku poet in the 17th century.