大林宣彦監督「戦争三部作」を上映

BAMで26日から9月1日まで

 ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック(BAM:30 Lafayette Ave.)は26日(金)から9月1日(木)までの1週間、2020年4月に亡くなった大林宣彦監督作品3作を上演する。今回の上映作は戦争をモチーフにした三部作と呼ばれるもの。上映は日本語、英語字幕付き。入場料は一般16ドル、会員8ドル。詳細はウェブサイトhttps://www.bam.org/を参照する。

■「この空の花 長岡花火物語(英題:Casting Blossoms to the Sky)」(2012年公開)1945年の長岡空襲とその後の長岡花火への流れを描いたセミドキュメンタリー映画。空襲で亡くなった人々への追悼の思いから打ち上げられる花火大会を舞台に、04年の中越地震、11年の東日本大震災の追悼の思いも込められた作品=写真上=。

■「花筐(はながたみ)」(17年公開)がんで余命宣告された大林監督が挑んだ、監督生活40周年記念作品。原作は檀一雄の同名短編小説。1941年の春、主人公とその個性的な学友たちは迫り来る戦争の気配のなかで多感な日々を過ごす。戦争三部作の最終章にあたる青春群像劇。佐賀の伝統「唐津くんち」が映画史上初の全面協力しているのも見どころ=写真下=。

■「野のなななのか(英題:Seven Weeks)」(14年公開)北海道芦別市を舞台に、葬儀のために集まった家族の姿と、その家族に関わる終戦の秘話を通じて、3・11以降の日本のあり方を見つめる。「なななのか」とは、生者も死者も彷徨い人となり、生と死の境界線が曖昧な四十九日の期間のこと。