JオーケストラNY公演 医療従事者中心で7月18日

日本の医療従事者中心に構成された交響楽団来米

カーネギーホールで7月18日

 日本の医療従事者を中心に構成された交響楽団「Jオーケストラ」のコンサートが7月18日(金)午後8時から、カーネギーホール(57丁目と7番街の角)で行われる。

 パンデミックをきっかけに本格始動したこのオーケストラは、当時緊張していたつながりと共感を再構築することを目的としていた。パンデミックは、信頼と人とのつながりが社会に不可欠であること、そして音楽にはその両方を回復させる独自の力があることを思い出させた。この信念のもと、Jオーケストラは演奏を通して感情的な共鳴と癒しを育み、途絶えていた音楽への情熱を再び燃え上がらせる。また、医学のバックグラウンドを活かし、音楽を通して社会に良い影響を与えるための地域社会へのアウトリーチ活動も展開している。コンサートでは、ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」、ベートベンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」、エドワード・エルガー作曲の「威風堂々」を演奏する。

 指揮者の柳澤寿男は、国連コソボミッションの下、コソボ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に任命された。また、旧ユーゴスラビア紛争後の地域における調和の促進に尽力する異文化アンサンブル、バルカン室内管弦楽団を設立した。この団では、ジュネーブの国連事務所をはじめ、ウィーン、ローマ、ニューヨークなどの国際都市で演奏してきた。パスカル・ロジェや諏訪内晶子といった著名なアーティストと共演し、音楽と平和構築への貢献が認められ、コソボ大統領勲章や日本政府から外務大臣表彰を受賞している。作曲家・坂本龍一が東日本大震災からの復興を支援するために設立した東北ユースオーケストラの指揮者も務めた。

 ピアニストとして出演する仲道郁代は、その表現力豊かな芸術性と卓越した音楽的洞察力で知られている。日本音楽コンクールとジュネーブ国際音楽コンクールの両方で受賞歴を持ち、国内外の一流オーケストラと共演し、高い評価を得ている。また、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授を務めているほか、文化庁長官賞、文化庁芸術祭大賞など、数々の栄誉を受賞している。

 今回のオーケストラのコンサートマスターは、桐朋学園芸術短期大学特任教授のバイオリン奏者、志村寿一が務める。MCは、めざましテレビ(フジテレビ)、ニッポンの芸能(NHK)などテレビ番組の司会者としてキャリアをスタートさせ、その後、ドラマ、舞台、CMで女優として活動する坂本祐祈。

 入場無料だが要事前予約。予約・詳細はウェブサイトhttps://www.carnegiehall.org/Calendar/2025/07/18/J-Orchestra-0800PMを参照する。