蘇る少女戦士 Alita: Battle Angel

木城ゆきとのSF漫画「銃夢」のハリウッド実写版。製作は「アバター」のジェームス・キャメロン、監督が「シン・シティ」のロバート・ロドリゲスといういずれも映画界の新分野を切り開くゴールデンコンビだけに期待は大きい。
原作は1991年から95年まで「ビジネスジャンプ」に掲載され、全9巻からなる。英語版刊行にあたり主人公の少女ガリィの名はアリータに変更され タイトルは「Battle Angel Alita 」となっている.。2時間ほどの映画に凝縮するのは難しく「銃夢」のエッセンスと魅力をどこまで表せるかが鍵だが、製作費2億ドルをかけたSFアクションの醍醐味は十二分に伝わってくる。
主役アリータには「メイズ・ランナー」シリーズのブレンダ役で人気を得たローサ・サラザール。アリータの顔は人間とアニメの中間のようなイメージで動きはすべてモーションキャプチャーによるCGIで描かれている。アクロバティックかつスピード感あふれる動きはサイボーグ少女アリータの魅力を存分に発揮させる。クリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリら脇は実力派が顔を揃える。
今から約500年後。地球は壊滅的戦争の結果、その姿を変え、今は空に浮かぶ富裕層が住む街「ザレム」とその下にザレムから排出される廃棄物が積み上げられたアイアン・シティーに分かれている。
アイアン・シティーでサイボーグ医師をしているダイソン・イド博士(ヴァルツ)はジャンクヤードで脳髄に損傷がない少女サイボーグの上半身を見つけ再生させる。目を覚ました少女にイド博士は死んだ娘の名アリータを名付ける。
彼女に昔の記憶はないが並外れた身体能力を持つことが徐々に分かってくる。アリータはサイボーグ部品を回収するヒューゴと友達になり、サイボーグで構成される賞金稼ぎのグループに入るが、それが引き金となってアリータの真の姿を知る謎の男ベクター(アリ)は陰でさまざまな暗殺者を送り込みアリータの抹殺を試みる。ラストシーンはある人気俳優(見てのお楽しみ)がチラリと姿を見せ続編ありを確約する。2時間2分。PG-13。  (明)

■上映館■
Regal E-Walk Stadium 13 & RPX
247 W. 42nd St.
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC Loews 34th Street 14
312 W. 34th St.