ミュージカル教育で人材育成 夏海清加さん

NPO法人 JOY Kids’ Theater代表理事
株式会社A T J   代表取締役

 毎年8月に開催されるミュージカルに特化した日本で唯一無二の短期留学渡米プログラムを実施している。今年で13年目。来年8歳から大学生まで15人あまりを引率してニューヨークやシアトルでワークショップや映画作成などに参加してもらう。

 プログラムは、日本で育った自らのアイデンティティーを見つめ直し、現代の国際社会において自信と誇りを持って生きていくための「一生折れない自信」を育むのが狙いだ。

 佐賀県出身で明治大学文学部在学中にニューヨーク大学へ留学、ミュージカル教育を専攻し、在学中にミュージカル団体RFKTにて約1年半、演出助手、ステージマネージャーとしてミュージカル教育のノウハウを学び経験を積んで帰国後に明大を卒業、舞台やテレビ、映画などでダンサーとして活躍した。

 2008年に日本におけるミュージカル教育の確立を目指して(株)ジョイ・キッズ・シアターを設立。12年にNPO法人化して学校教育での浸透を図るなどミュージカル教育の普及に勤めている。日本では、道徳教育の一環としての学校公演プログラムを小中学校向けに行なっている。上演作品は、命への感謝をテーマにしたミュージカルを学校公演し、逆輸入でニューヨークやアメリカの教育機関で行えるよう取り組んでいる。

 自分自身が、教育に興味を持ったのは、高校時代まで教師からの理不尽ないじめにあったから。小学生の時から活発な少女で出る杭だったので、教室のものがなくなると犯人扱いされたり、目の敵にされたこともあり、そこから人を育てる、教育にも大きなこだわりを持つようになったという。

 ニューヨークのランダム・ファームズ・キッズシアターに行った時に主宰者アンニャ・ウオレッチさんと会った時、子供の教育とミュージカルとを合わせた教育を実践する姿を見て、自分の中でバラバラに存在していた数々の自分の内面の存在が全て点と線で繋がったと思ったという。

 日本では学校教育の中に演劇教育はないが、欧米では国語、算数、理科、社会と同等に演劇という科目が存在しているのも大きな驚きだった。自分がもし、日本でこういうドラマ教育を受けていたらもっと人生が変わっていただろうなと思った。だがもう後戻りはできない。それが今のミュージカル教育を日本と米国で行う原動力になっている。  

 (三浦良一記者、写真も)