宮城合奏団の演奏会 コロンビア大学ミラー・シアターで

雅楽・邦楽プログラムの創設20周年を記念

 マンハッタンのコロンビア大学ミラー・シアターで3月27日、日本の作曲家で箏曲家の宮城道雄の門人らにより結成された宮城合奏団の演奏会が行われた。主催はコロンビア大学中世日本研究所・日本文化戦略研究所。今年は、宮城道雄の没70周年を迎えるにあたり、会は宮城の箏のための作品を中心とした演目で行われた。また、同研究所の雅楽・邦楽プログラムの創設20周年を記念する演奏会でもあった。

 同合奏団を主宰する宮城宗家牧瀨裕理子さんと宮城合奏団員13人、尺八奏者の山本邦山さんが日本から訪米して演奏した。宮城合奏団の団員の一人、清原晏さんは「合奏団としては初めての海外公演なので、コロンビア大学にお声をかけていただき本当に嬉しい。宮城道夫の代表作、愛されている曲を厳選して、ニューヨークの方にお聞きいただけることを団員一同楽しみにしてきました」と話した。

 演奏されたのは、日本人には馴染みの深い、「さくらさくら」の「さくら変奏曲」、お正月には必ず日本では耳にする「春の海」、「水の変態」、「越天楽変奏曲」、「尾上の松」、作曲家の牧野由多可が琉球民謡の魅力を現代の音楽に昇華させた「琉球民謡による組曲」。

 「さくら変奏曲」と「琉球民謡による組曲」は 10 人以上の編成で演奏。また「越天楽変奏曲」ではコロンビア大学雅楽アンサンブル・メンバーも加わり約20人の奏者による演奏で会場の来場者を魅了した。

 コロンビア大学の学生で音楽をマイナー専攻しているというタミー・アンドラディさんは「箏の演奏を生で聞くのは始めてだった、アメージングだった。『水の変態』は本当に雨や霧を音で感じることができた。尺八の音を聞いた時は涙が頬を伝ったんだ」。

 コロンビア大学で数学を専攻しているというファラ・ラセさんは「ピースフルでエモーショナルな心地よい会だった」。家族で訪れていたマンハッタン在住のアレックス・ゲンドルフさんは「とても良かった、『琉球民謡による組曲』が奏でるハーモニーが特に良かった」と話した。  (石黒かおる)

(写真)宮城合奏団とコロンビア大学雅楽アンサンブル・メンバー による「越天楽変奏曲」の演奏。Masahiro Noguchi撮影