今年創業62周年を迎えたNYの老舗日本食レストラン「レストラン日本」は、3日夜、創業62周年特別記念イベントを開催した。
(写真左上)倉岡さんのビデオの前で挨拶するテニス選手のバージニア・ウエイドさん、(写真右上)思い出を語るジャズピアニストの秋吉敏子さん、(写真右下)現オーナーの古屋昭代さん(右)と馬越さん。「62年の氷の彫刻」(岡本慎太郎・作)の前で
元総支配人の馬越さん来米
39回目のNYマラソン出場
NYにおける純和食店の先駆者として同店を築き上げた創業者の倉岡伸欣夫妻の功績を称え、同店に45年間勤めた元総支配人でマラソンランナーとしても知られる馬越恭弘さん(73)が来米し、同店の歩みと自身の体験談について来場者に話した。通算で39回目のニューヨークマラソンに参加した馬越さんは、同氏の新著『虎フグとマラソンのニューヨーク喰い物語』も紹介した。当日は100人近い来場者で賑わった。同店のファンの一人、サクラ商事社長の満仲恒子さんは「ニューヨークでちゃんとした日本食を食べられる店はもうここだけになってしまったわよ」と話し、日系団体の幹部を務めるビジネスマンの竹田勝男さんは「ニューヨークの日本食の歴史を作った店」と話す。店内改装を手がけた高崎康裕さんは「レストラン日本は日本人の心のよりどころですね」と話す。歴代の日本の現役首相が来米時には必ず来店することでも有名。1971年から店に通っているという医師のミンデルさんは「今も同じ味を楽しんでいてハッピーだ」と大勢の家族づれで来店した。
倉岡さんの口癖は「ニューヨークでレストランビジネスを長くやっていこうとするなら、オーセンティシティー(本物志向)、ファイン・クオリティー(品質)、リーズナブル・プライスが大切だ」だった。1963年にニューヨーク・タイムズ紙の料理評論家、クレイグ・クレボーン氏がくれたアドバイスだという。
会場では1977年にウィンブルドン女子シングルスで優勝したイギリス・テニス界の象徴として敬愛されるバージニア・ウエイドさんがお祝いに駆けつけ、創業者の倉岡さん夫妻がおにぎり弁当を届けて選手たちを激励してくれたことに感謝の言葉を述べたほか、ジャズピアニストの秋吉敏子さんルー・タバキンさん夫妻も祝辞を述べた。当日来店した客は、ブルックリンのブッシュウィック地区にあるクラフト酒蔵「Kato Sake Works」の日本酒をはじめ、レストラン日本の料理と飲み物を堪能して歓談した。

