メッツ球団社長が謝罪

森大使始球式不投球で

今シーズン中に再度実施

 去る5月13日夕にメッツ球団の本拠地であるシティーフィールドで開催された「ジャパニーズヘリテージ・ナイト」当日、予定されていたニューヨーク総領事の森美樹夫大使による始球式が行われなかった問題について24日、 サンディー・オルダーソン・ニューヨーク・メッツ社長がパーク街の日本総領事館を訪れ、森大使に正式に謝罪した。佐藤貢司ニューヨーク日系人会会長が同席し、ニューヨーク・メッツと、ニューヨーク日本コミュニティとの今後の連携に向けて協議した。

 協議でオルダーソン社長は当日の混乱の背景について説明した。野球の試合と式典を管理する部署の連携がうまく行っておらず、急な雨による球審の会議で、大使投球のアナウンスにもかかわらず試合を開始してしまったという。森大使はマウンドまで上がって、アナウンスに従って観客に手を振ったあと、4万人が見守る中でブルペンに呼び戻されてしまった。

 翌日メッツ側から、総領事館に謝罪のメールがあり、週明けにはメッツのホームページに謝罪文が掲載された。24日のオルダーソン社長の謝罪訪問を受け、森大使と佐藤日系人会会長は、野球を通じた日米間の友好関係を更に強化する方策について同社長と協議し、今年日本に野球が伝来してちょうど150周年に当たるのを祝福する形で、今シーズン内に再度イベントを実施することで合意した。新たなイベントの実施時期と詳細については追って公表される予定だ。

(写真)メッツのサイン入りボールを手に球団社長と握手する森大使(右)。左は佐藤貢司NY日系人会会長(5月24日、NY総領事館で)