東日本大震災NYで追悼式

十三回忌の祈り

ほくほく会主催で開催

 ニューヨークとその近郊に暮らす東北6県と北海道出身者およびゆかりの人々で作る「ほくほく会」主催の第12回3・11追悼式が3月5日午後、NY日系人会館で開催された。

 日本政府を代表してニューヨーク日本総領事館の坂本徹領事部長がオンラインで式辞を述べたあと第一回から同じ被災地として参加している兵庫県人会の藤崎仁美副会長が挨拶。ほくほく会代表でNY岩手県人会名誉会長の岩崎雄亮氏の挨拶は佐々木まり子さんが代読した。

 続いて宮城、岩手、福島からの現状を伝える「ふるさと頼り」の発表があった。自治体国際化協会NY事務所駐在の宮城県職員・長沼理沙さんは、震災の時に高校生で当時ボランティアに参加したが、思うような支援ができずに抱いた罪悪感から県職員になったことを話し、「宮城復興の歩み」として「今なおいろんな形で闘っている大勢の人がいることを何年たっても語り継いでいかなくてはならない」と述べた。

 岩手県は県が製作したPRビデオで復興した現状を報告。福島県は、酒と米の魅力をPRする県の取り組みを太田あやさんが紹介した。その後、ニューヨーク仏教連盟名誉会長の中垣顕實法師による読経と黙祷が行われた。第2部で合唱団「JCH・とも」の歌、「民舞座」がユネスコ無形文化遺産の東北の踊り「鬼剣舞」と「西馬音内盆踊り」を披露した。式典では宮城県出身で東日本大震災をテーマにした映画「最後の乗客」を作った堀江貴監督が在留邦人の応援に感謝の言葉を述べた。

(写真)中垣法師の読経で合唱・黙祷を捧げるほくほく会追悼式参加者たち(5日午後2時、NY日系人会館で)