フライパン一つで作るゆず風味のテリヤキチキン

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (7)

 フレンチの技術を使った和食フュージョン料理レストラン「MIFUNE」。日本が世界に誇る俳優、三船敏郎にちなんで付けられた店名には、三船がスクリーンを通じて世界中の観客を魅了したように、若手日本人シェフが新しい日本料理と共に世界へ羽ばたく願いが込められている。今号ではその「MIFUNE」でエグゼクティブシェフを務める島野さんがフライパン一つで出来る「ゆず風味の照り焼きチキン」を紹介する。

 「今回の料理はフライパン一つで作れて、材料の旨味や香りを残してソースに移すというフランス料理の技法を使いました。 料理が得意ではない人や、忙しくてじっくり料理する時間が無い人にもおすすめです」と語る島野さん。今でこそ営業再開して店内とパティオ席での飲食や、金曜日限定の特別テイクアウトメニューが楽しめる「MIFUNE」だが、外出規制された3月から4月にかけては完全クローズしていた。その間、料理人として何かしたいと思った島野さんは徹夜で特製サンドイッチを50食作り、マウントサイナイ病院の医療スタッフに届けた。そんな熱いシェフが伝授する熱々テリヤキチキンを作ってみよう!

島野 雄さん

 日本で7年、フランスで8年フランス料理を学ぶ。パリの3ツ星レストラン「GuySavoy」で日本人初のメインディッシュとソースのシェフを任される。その後ニューヨークへ渡り、「MIFUNE New York」でエグゼクティブシェフを務める。

https://mifune-restaurant.com/


材料(2人前)

チキンもも肉4切れ

冷蔵庫にある野菜(今回はミニジャガイモ、いんげん、マッシュルーム、スキャリオン、ミニにんじん、しょうが、たまねぎ)

テリヤキゆずソース=みりん、さけ、ゆずジュース(なければレモン汁)、砂糖各40グラム、濃口醤油20グラム


作り方

①玉ねぎはみじん切り、スキャリオンは緑の部分だけ輪切り、生姜は千切り、マッシュルーム、人参は薄切りにしてサラダ仕立てにするように水にさらしておく(以上は仕上げ用野菜)

②フライパンを強火で熱々に温めて油をひく。直前に両面に塩を振った鶏を皮目から焼く。鶏を置いたら火を弱火にして2分焼き、①で残った人参、マッシュルームと一緒に他の野菜も全部フライパンの空いているスペースに置く。

③弱火で焼いていると野菜がほんのり焼き色がついてくるので裏返し、両面に色がついたら取り出す。鶏の皮がパリパリになり、7割くらい火が通ったら鶏も取り出してフライパンに残った油をキッチンペーパーで軽く拭き取る。

④フライパンを少し温め、前もって混ぜておいたテリヤキゆずソースを入れる。沸騰したら弱火にして鶏の皮目を上にして入れ、2分経ったら野菜を加え、30秒したら出来上がり。

⑤お皿に盛りつけ、①の仕上げ用野菜をあしらい、最後にソースをかける。ソースが煮詰まり過ぎたら水を少し足す。