クイックUSAアメリカの人事部(19)

失業率の推移、学校再開とFFCRA

 先日8月の失業率が発表された。   2020年の失業保険の推移は以下のとおりである。失業率は改善されているようである。このまま経済活動が上向きになる事を願うばかりである。

 夏休みも終わり、ここ数週間で学校が再開された地域も多いのではないだろうか。学校が閉鎖されたままオンラインのみでの授業の再開という場所がほとんどであるが、今後は学校自体が再開され、オンラインと対面授業を組み合わせて行うハイブリッドで授業が行われたり、各家庭で授業の形態を選択をすることも可能となっていくはずである。  

 そんななか、Families First Coronavirus Response Act(FFCRA)のガイダンスが追加で発表され、さらに詳細な運用が説明されているので、ここで学校に関連するQ&Aのいくつかをご紹介したい(以下はQ&Aの概略であり、直訳ではない点、留意いただきたい)。  

Q. 子供が通う学校や保育所が閉鎖されたり、保育者が不在のために子供と一緒に家にいる場合、緊急傷病休暇(Emergency Paid Sick Leave)もしくは家族休職(Extended Family and Medical Leave)、またはその両方を取得することができますか?  

A.  両方の休暇を取得することができますが、有給休職は合計12週間に限られます。緊急傷病休暇では、最初の2週間の有給休暇を提供します。緊急傷病休暇を、家族休職では無給となっている最初の10日間に適用をすることが可能です。最初の10日間が経過した後、家族休職に基づき、その後の10週間には通常の給与の3分の2(最大1日200ドル)が支給されます。 家族・医療休暇拡大法(Emergency and Family Medical Leave Expansion Act)に基づく家族・医療休暇の追加10週間分は、COVID-19に関連した理由で学校や保育所が閉鎖されたり、子供の保育所が利用できない場合に適用される休暇においてのみ受け取ることが可能なので注意が必要です。  

Q.  在宅勤務はしていません。この場合、COVID-19に関連した理由で、子供の学校や保育所が閉鎖されている間、または保育者が不在の間、FFCRAを断続的に取得することはできますか?

A. 雇用主の許可がある場合は可能です。例えば雇用主と従業員双方での同意があった上で、家族休職を月曜・水曜・金曜に取得して、火曜・木曜には勤務をするという形が可能です。  

Q. 対面授業かオンライン授業かの選択が各家庭にあります。COVID-19の子供への感染が不安なため、オンラインプログラムを申請しました。この様な状況でFFCRAを使用して有給の休職を使用することが可能でしょうか?

A. 不可です。家庭の都合でオンラインプログラムを選択したのであり、学校自体が「閉鎖」されてはいません。そのため、FFCRAに基づく有給の休職を取得することはできません。  

 詳細はこちらから:Families First Coronavirus Response Act: Q&A  (https://www.dol.gov/agencies/whd/pandemic/ffcra-questions

(榊原将 HR Linqs, Inc. President)

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