頑張り屋さんは卒業しよう

心理カウンセラー心屋仁之助さん
NYで語り歌う

 累計著書470万部のベストセラー作家で月間1000万アクセスがあるパワーブロガーとして日本で活躍する心理カウンセラーの心屋仁之助さん(54)が13日、ニューヨークのバルーク・アーツ・パフォーミングセンターでチャリティートーク&ライブを開催し、日本人女性を中心に約100人が集まった。
「日本人は、頑張ることが素晴らしいと学校でも家庭でも教わって育ってきた。ボクも頑張り屋さんで生きてきました。でも、頑張るのを辞めたら人生が変わったんです、いい方に。頑張る方が害が多かった。頑張ってる時は、自分はこんなに一生懸命にやってるのに、なんであなたはそんなに怠けてるのと怒ってばかり。自分が1の力で10頑張って、一人で意地はってなんとかしないと、頑張らないと人に認められないと苦しみ、そのループから抜けられないでいる現状。そこからどうやったら抜けられるのか、または、どうして抜けられないのか。抜けたら人生が終わる、みんなから見捨てられると思っているかもしれませんが、そんなことはないんです。もうどうなってもいいやって思って行動した瞬間に、頑張らなくても人が助けてくれます。だからわがままに、自分のやりたいこと、楽しいことだけをやって、やりたくないことはほっぽり投げ出してください」と話す。
 ステージでは「頑張ったね、ありがとうね、ご飯も作らなくていいよ、おかずは今日もお惣菜でいいよ、家ではジャージーのままでいいよ」など、家庭の主婦や一人暮らしの女性が聞いたら心にジーンと響くような優しい言葉と癒しのトーク、それを歌に乗せた10曲を披露すると5分もたたないうちに客席のあちらこちらでハンカチで目頭を押さえる女性が続出。
「頑張り屋さんの呪縛から解かれるためには、自分という人間を信じること。それは自分は頑張れないけど、それでも、まわりの人は助けてくれると人を信じること。それで人生が変わる」というメッセージをステージから送った2時間半だった。寄付した人を招待するという形で行われた当日のイベントで、1万3935ドル65セントが集まり、全額が女子教育を支援する国際NPOのルーム・トゥ・リードへ寄付された。
 (三浦良一記者、写真も)