編集後記
みなさん、こんにちは。 ワシントン広場の周りには、ニューヨーク大学のキャンパスがあり、116丁目にはコロンビア大学のキャンパスがあります。レキシントン街68丁目にはハンターカレッジがあります。マンハッタンの中には大きな大学がいくつもあります。バルーク大や美術系、音楽系でもジュリアードとか世界的な大学があります。街に大学生が戻ってきています。学生街の日本食レストランも人気です。イーストビレッジの蕎麦屋さんも学生で賑わってました。でも海外からの留学生はこの新学期、激減だそうです。トランプ政権の入国制限や19か国への渡航禁止令などが影響しているとのこと。今週号の1面で報じてます。
米国における全外国人留学生の約7割がアジア系で占めており、アジア系全体では24%の減少。3人に1人がインド系、5人に1人が中国系となる人種構成になっていて、新学期が始まる直前8月の留学生入国数は対前年同月比でインドが45%減少、アジアからは24%の減少だそうです。日本人の統計は小さ過ぎてでていないのですが、日本の海外留学協議会(JAOS)の調査で、2024年の日本人留学生数は、前年から 4246人増の7万253人と、コロナ前(2019年)比で約 90 %まで回復と増えてはいるのですが、そのうち米国への留学は、前年比で約2000人減少 していて留学先ランキングでも米国は1位から2位に後退したそうです。アメリカは留学先として敬遠されているということですね。
特にNYは、物価も家賃も学費も高いので個人の自費留学はかなりの出費になってしまいます。アメリカで子育てしている家庭で、子供の進学を考えた場合、本人の資質や学力に負うところが大きいのでなんとも言えませんが、親が期待したように順風満帆に子供が自分が希望する最高学府に到達するのはまあ、はっきり言って至難の技です。生まれた時から教育学費を積み立ててでもいない限り、そこそこの学力の学生がアメリカの難関大学に進学するのは、象が針の穴を通る以上に難しいです。どちらかの親が日本人、または両方が日本人なら、アメリカの私立大学の学費の5分の1程度で通える日本の私立大学への進学も悪い選択ではありません。この先どうなるかわかりませんが、まだ今なら英語力で国内受験生よりは有利な条件で受験が可能な大学がまだあります。
日本の大学でも、出ていないよりは出ていた方が人生楽です。つまり駅弁大学でも、出ていれば学歴でコンプレックスを持たなくていいだけでも楽天的になれるかもしれません。人生を学歴で勝負できる国家公務員と一部一流企業の人以外が人生を切り開くのは、本人の努力と運とエネルギーなので、なるべく金をかけないでいい教育を受けられる方法を考えた方がいいように思います。小学校からアメリカでアイビーリーグを目指すのは親も相当頑張らないとなりませんが、日本の大学を出て、企業派遣で米国の大学院の学位を会社負担で取らせてもらうことができるのは、ラッキーなことですが、それも本人のそれなりの努力があってこそできることでしょう。要するに自分の置かれた立場でベストな道を探るということで、それは画一的なものではなく人それぞれバラバラで、そこからオンリーワンの道を見つけるということでしょうか。後から振り返って、ああ、あの時はしんどかったけど、頑張ってよかったなと思うのは学校だけではないですね。なんのことを書いているのは訳がわからなくなってきたので、まあ、今日も一日頑張りましたと言えたらそれでよしとしましょうか。今週号もはっきり言って大変でした。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)
