国勢調査から除外 不法移民の人口統計

トランプ大統領商務省に命令

最高裁違憲判断の可能性

 トランプ大統領は8月7日、商務省に不法移民を除外した国勢調査を行うよう命じた。来年の中間選挙を控え、共和党に有利になるよう選挙区再編(ゲリマンダー)と連動して行う意図があると見られている。

 連邦議会では、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和党、ジョージア州選出)が7月、来年の中間選挙前に不法移民を除外した新たな国勢調査と選挙区再編を求める法案を提出した。

 投票には市民権の証明を義務付けている。今回の命令はこれに連動した形で、トランプ氏は「我が国に不法滞在している人々は国勢調査に数えられない」とトランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で述べた。

 しかし、2020年にも同様の措置を試みたものの連邦裁判所と最高裁の判断で頓挫。憲法は「米国に居住するすべての人」を数えると定めており、法律専門家は今回も違憲の可能性が高いと指摘している。

 通常の国勢調査は10年毎に行われ、移民のステータスに関わらず、すべての米国居住者を数える。これをもとに、連邦議会の議席配分と、州に送られる数十億ドルの連邦政府資金の両方を決定している。国勢調査局は商務省に属する。次回の国勢調査は2030年で、人口統計の準備はすでに始まっており、成り行きが注目される。