リハビリからアートの世界広がる

MASA(石合昌史)NY展を開催へ
Jコラボで9月14日から

 ブルックリン・パークスロープのJコラボギャラリー(7丁目300番地)は9月14日(土)から22日(土)まで、長野県上田市で活動するアーティスト、MASA(石合昌史)の個展を開催する。
 MASAは8年前、32歳の時に患った脳硬塞の後遺症で、右半身まひと失語障害があるなかで、入院中に利き手ではない左手で描き始めた絵画がきっかけでアートの世界に引きずり込まれていった。きっかけは入院中に弟から贈られた一冊のスケッチブックとクレヨンだった。
 以来、毎朝スケッチブックに絵を1枚描くのが日課となり、現在はそのスケッチブックも82冊になった。配色が明るくデフォルメされた芸者や力士などが強烈な力強さと個性で迫ってくる。展示会ではアクリルで描いた作品を出品する。どれもテーマは「最前線、刺激的、日本人がいない町」をイメージしたという。
 もともとは上田市内の菓子店でパティシェとして勤務していたMASA。人生の半ばで遭遇した試練とそのリワードとしてもたらしたアートの世界観ある未来。ニューヨークはMASAにとって何をもたらし、アートの魂をいかに揺さぶるのか。ニューヨーク展、そしてそのアフターもまた気になる作家だ。2013年7月からはリベルテ「スタジオライ」ト所属。グループ展・出展は14年「スタジオライト展」(軽井沢町・軽井沢ニューアートミュージアム)、16年「地方とアート 地域活性とアートの可能性」(上田市・犀の角)、18年「四国素展〜Resources」(高知市文化プラザかるぽーと)、個展 は16年「Ishiai Masashi Exhibition」(松本市・ゲストハウス kajiya)など。