ブルックリンで日本の夏祭りを紹介

大勢の家族連れで大盛況

ジャパンビレッジ

 ブルックリンにある日本食と日本文化発信の複合施設であるジャパンビレッジで、28日午後、「第1回ジャパンビレッジ夏祭り」が開催され、多くの来場客が訪れ大盛況のイベントとなった。

 ジャパンビレッジが主催したこのイベントは、日本の夏の風物詩である盆踊りや神輿担ぎ、伝統芸能を紹介するために今年はじめて開催されたもので、地域の日系コミュニティーと協力し、ブルックリンに住む人たちに日本文化を知ってもらい交流を図るという目的で行われた。

MC 撫佐仁美

 イベントでは、まず、ニューヨーク日本国総領事館の山野内勘二大使とジャパンビレッジのCOOの好田絵里奈さんによる開会の挨拶があり、ニューヨークを拠点に活動する太鼓グループの鼓舞の元気いっぱいのパフォーマンスにより華々しく幕を開けた。続いて、日本から出演した三味線シンガーソングライターのなつみゆずさんによる津軽三味線の演奏、そして国際的折り紙アーティストのタロー・ヤグチさんがジャイアント・ダイナソーの巨大折り紙の実演で観客を引き付けた。次に、サムライソードソウルのヨシ天尾さんと大久保全也さんによる殺陣パフォーマンスは、迫力のいっぱいのチャンバラショーに加え、子供たちも交えた楽しいブートキャンプを披露し参加者を魅了した。さらに、よさこいダンサーのカイヨシダさんが日本から特別に飛び入り参加するサプライズもあった。

 後半は、地元ブルックリンにある日系保育園のあおぞらプリスクールの子供たちがこども盆踊りに団体参加し、サマーキャンプで練習した元気いっぱいのかわいい踊りを発表した。その後、実際に日本の祭りで使用されていたという本物のこども神輿が登場。一般参加の子供も大人も飛び入り参加し、熱気むんむんの日本の祭りを再現した。イベントの最後に登場したのは、日本各地の民族舞踊をニューヨークで踊り続ける民舞座の踊り手さんたち。東京音頭、河内おとこ節、ニューヨーク音頭など5曲の本格的な踊りを演じ、飛び入りの一般参加者も一緒に輪になって踊って大変な賑わいとなった。その後、余興として子供たちによる「スイカ割りコンテスト」を行ない、割ったスイカを来場者にふるまって大いに盛り上がってイベントは終了となった。

 また、ヨーヨー釣り、スーパーボール&人形すくい、綿あめやかき氷、ラムネやおめん販売などの屋台も出店し、日本の祭りの縁日を再現。どの出店にも列が出来るほど盛況だった。参加した子供たち全員へおかしを無料で配ったり、浴衣を着て参加した子供たちにはおもちゃを進呈したりする特典もあり子供たちは大喜び。

 ジャパンビレジの好田さんは「こんな大勢の子供たちが来てくれて大変嬉しく思います。今後も日本文化発信と地域コミュニティーの交流の場としていろいろなイベントを行なっていきたい」と話した。

 このイベントには、あおぞらコミュニティー、ブルックリン日系人家族会・ブルックリン日本語学園などの地元の日系コミュニティーから多くのスタッフがボランティアとして参加協力し、イベントに大きな貢献をした。

 参加した日本人家族からは「こんなイベントを待っていた」「とても楽しかった」「来年もまたやってほしい」などの声があがり、はじめて開催された夏祭りイベントだったが、手作りでアットホームな日本の夏を感じる良いお祭りとなった。 

(写真)民舞座の踊りに一般参加者が飛び入りし輪になって踊った