バイデン氏依然優位

米大統領選挙まで2か月

 民主、共和両党の全国大会が終了し、トランプ大統領(共和党)とバイデン元副大統領(民主党)の一騎打ちとなる11月3日の米大統領選挙まで2か月を切った。各種世論調査では今春、バイデン氏がトランプ氏に10ポイント近くリードしていた。その後トランプ氏が一時追い上げを見せたとされたが、バイデン氏の優位はそれほど変わっていない。

 コネチカット州のキニピアク大学が両党の全国大会終了後の8月28日〜31日にかけて行った世論調査では、トランプ氏とバイデン氏のどちらに投票するかという問いに対しバイデン氏が52%、トランプ氏が42%とバイデン氏が10ポイントリードした。

 8月28日から9月1日にかけて登録有権者を対象に実施されたCNNの世論調査ではバイデン氏への支持率は51%に対しトランプ氏は43%。民主党は党大会で副大統領候補にカマラ・ハリス氏が決まったが、支持率の差は大会前に実施された調査結果と同様だった。

 8月29日から9月1日に行われたフォックスニュースの世論調査でもバイデン氏が優位のままだった。2016年の選挙でトランプ氏が制し、ヒラリー・クリントン氏を破る大きな要因となった3つの激戦州(スイングステート)でも、アリゾナ州がバイデン氏が49%、トランプ氏40%、ノースカロライナ州がバイデン氏50%、トランプ氏46%、白人警官による黒人射殺事件が8月25日にケノーシャで起きたウィスコンシン州でもバイデン氏50%、トランプ氏42%といずれにバイデン氏がリードしている。

 全米対象の各種世論調査の支持率の平均値を出している政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の7日時点では、共和党のトランプ大統領が42・8%、民主党のバイデン前副大統領が49・9%となっており7・1ポイントの開きがある。バイデン氏の優位が続いているが、2016年の大統領選挙ではほとんどの世論調査でヒラリー氏優位と出ていたが、結果は得票数では下回ったものの獲得選挙人数で上回ったトランプ氏が勝っている。今回は新型コロナで急増するとみられる郵便による不在者投票がどう影響するかも不確定要素となりそうだ。

(写真左)トランプ大統領(右)バイデン元副大統領
Photo courtesy deseret.com