海外子女教育に貢献
NY育英学園理事長 岡本徹さん
NY日系人会の活動に尽力
NY日系人会事務局長 野田美知代さん
外務省は20日、令和３年度外務大臣表彰受賞者を発表し、在ニューヨーク日本国総領事館管轄地域では岡本徹・ニューヨーク育英学園理事長／学園長と、野田美知代ニューヨーク日系人会事務局長が受賞した。
外務大臣表彰は諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をするなかで、特に顕著な功績のあった個人及び団体の功績を称え、活動に対する一層の理解と支持をを目的としている。
岡本氏は、１９７９年に設立された米国東海岸で唯一の全日制幼小一貫教育機関であるニューヨーク育英学園の学園長／理事長として運営を担っている。同学園は英語教育も重視しつつ、文科省の幼稚園教育要領及び小学校学習指導要領に準拠した教育を行い、４０００人以上の卒園・卒業生を輩出、また日本語補習校等も運営している。岡本氏の指導の下、同学園は多様化する教育ニーズに応えながら地域に根ざした教育機関として海外子女教育の推進に長年にわたり貢献している。
野田氏は34年にわたりニューヨーク日系人会事務局に勤務し、歴代会長を支え、事務局長として同会の多様な活動を展開するために尽力した。在留邦人・日系人の声に熱心に耳を傾けて各種行事や支援活動に反映させ、ニューヨーク近郊における在留邦人、日系人の福祉向上、教育・文化活動の促進に尽力し、日米友好親善に貢献した。とりわけ、２００５年の高齢者問題協議会設置やコロナ禍での高齢者・フロントワーカーへの日本食弁当配達の実施に中心的役割を果たした。
岡本さんのコメント
バイリンガルにはまず母国語教育を
次世代を担う子供達育成のため１９７９年に故丹羽美代子初代学園長によって創設されたジャパニーズチルドレンズソサエティ。その業績を引き継ぎ、地域のニーズにあった教育プログラムを提供して40年間、学園を運営して参りました。バイリンガルにはまず母国語教育。幼児部小学部の重要性は言を待ちません。これからも学園の教職員一同と共に効率良く学べるメソッド作りに努めて参ります。
野田さんのコメント
日系社会の歴史を守り地域貢献する企画実行
日系人会で大切にしてきたことは、１９９１年に稲垣茂会長が新ＪＡＡ会館に移転したことで活発になった敬老会などコミュニティー活動を発展させること、「紐育日本人発展史」（１９２１年発行）や「紐育便覧」（１９４６年発行）などの日本人関連の資料や歴史を守ること、日本墓地への墓参会を継続することなど。常にコミュニティーに今何が必要かを考え企画を行なってきた。今後も「助け合って１００年」のミッションをブレることなく受け継いで行きたい。
