未確認の空中飛行現象撮影

米国防省が初公開

UFOとは断定せず

 米国防総省は4月27日、海軍のパイロットが「未確認の空中現象」に遭遇した様子を映した3本の動画を公開した。2004年と15年に撮影されたもので、2004年の動画はロックバンド「ブリンク182」の元リーダー、トム・デロングさんが超常現象の解明を目指して設立した会社が07年に公開していた。15年の動画のうち一つはニューヨーク・タイムズが17年12月に「国防総省の謎のUFOプログラム」としてトップニュースで報じていた。しかしいずれも国防総省は公開を許可していなかった。今回が「正式公開」となる。

 2004年の動画は洋上を楕円形の物体が移動している様子を赤外線カメラで捉えている。15年の動画は飛行物体が雲の中を横切り、速度を落としたかと思うと回転し始める。パイロットの「見ろ」「回っている」との交信記録も収められている。もう1本の動画は、低い高度で海上を飛ぶ小さな白い点を赤外線カメラが追っている。映像を公開した理由について国防総省は「出回っている映像が本物かどうかや、何か隠しているのではないといった誤解を解くため」と説明、これらの物体が何なのかはわかっていないとしている。

 米海軍ではこうした不明な目撃物を未確認飛行物体(unidentified flying object =UFO)ではなく、未確認飛行現象(unidentified aerial phenomena )と呼んでいる。

(写真)米国防総省が公開した未確認飛行現象の動画(2015年に米海軍のパイロットが撮影)