鶏肉と根野菜のクリーミー粕汁

プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)

元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (9)

 今号ではお正月にぴったりのお料理をNY料理界の第一線で活躍する山田勲さんに紹介して頂きます。丁寧に炊いた根野菜と、炒めた鶏もも肉とこんにゃくの具材に、豆乳と酒粕、白味噌を合わせた粕汁を注いで仕上げる「鶏肉と根野菜のクリーミー粕汁」。少し手間はかかりますが「豆乳と白味噌のクリーミーさで従来の粕汁が苦手な方も美味しく頂けます。酒粕にはビタミンやミネラルが豊富ですし、根野菜で身体をあたためて免疫力もアップ!寒い冬にぴったりの一品です。」と山田さんおすすめの料理にいざ挑戦!

山田 勲

京都嵐山吉兆にて修行。福岡にて懐石花栄を開業。32歳の時にニューヨークへ移住、ブラッシュストローク総料理長に就任。現在、持ち帰り専門店「Bentos」を手がける中、春にオープン予定の懐石レストランプロジェクトを遂行中。


材料 (5人前)

粕汁=鶏出汁(市販のものでも可) 500ml、豆乳(ノンシュガー、ノンフレイバー) 300ml、西京白味噌90g、酒粕80g

具材1=大根 300g、人参 150g、ごぼう 80g、さといも 5個、鰹だし(または鶏出汁) 600ml、薄口醤油 大さじ1、みりん 大さじ2、塩 大さじ1/2

具材2=鶏もも肉1/2枚(180g)、こんにゃく 1/2枚程度、長葱の白い部分 40g、サラダ油 適量、塩胡椒少々

仕上げ=茗荷適量、長葱の青い部分 20g、柚子(またはレモン) 適量、七味唐辛子適量

作り方

①根野菜の準備 大根は皮を剥き輪切りに、里芋は皮を剥き水につける。人参は皮を薄く剥き乱切り、ごぼうはたわしでよく洗い乱切りにして水につける。

②下茹で 大根、里芋は竹串がスッと入るまで炊く。人参は少し歯応えが残るくらいが良い。ごぼうは繊維が強いので他の材料よりも多少長めに茹でる。

③鰹だし(または鶏出汁)にみりんを入れ、根野菜を炊く。湧いてきたら中火弱にして、10〜15分炊く。薄口醤油、塩を入れ、5分ほど炊いたのち、一旦火を止めて常温まで冷ます。煮物は冷めていく過程で味がしみるので、しっかりとした味をつけたい場合は一晩冷蔵庫で寝かせたほうが良い。

④こんにゃくはアク抜きをした後、塩をまぶして15〜20分程度おき、1〜2分茹でてザルに上げる。茹でたこんにゃくをスプーンでちぎるか、包丁で一口に切り分ける。

⑤長葱の白い部分を小口切りに、鶏肉は筋や余分な皮を取り除き、一口大に切る。

⑥こんにゃく、長葱、鶏肉をフライパンで炒め塩胡椒で下味をつける。

⑦鍋に分量の鶏出汁、豆乳、酒粕、西京白味噌を入れ、中火であたためながら溶かす。酒粕が溶けてきたら火を強めて沸かす。(酒粕のアルコール臭が苦手な方はよく沸かしてください)

⑧お椀に具材を盛り付け、粕汁をそそぎ、茗荷、柚子(なければ、内側の白皮を除いたレモンの皮)、青葱、七味を点盛りにして出来上がり。