コロナ禍で困窮した先住民族を支援

メキシコの未来をつくる〜マヤメキシコ〜

旅のページ・番外編

MAYA MEXICO(マヤメキシコ)とは?

 メキシコ、ユカタン半島では先住民族マヤ民族が、先祖代々伝統を継ぎ暮らしています。絶頂期には南北米大陸で元も豊かな文化を誇っていた古代マヤ文明、その子孫にあたるマヤ民族ですが、現在ではメキシコ国内で多くの社会的格差に直面し、町から遠く離れたジャングルに集落を作り、ひっそりと暮らしている方も多くいます。集落での暮らしは自給自足、家庭菜園で主食のトウモロコシや野菜などを作り生活していますが、現金収入を得るために男性は出稼ぎや野菜の路上販売に従事しています。一方、マヤの女性にとって村を離れて大きな町で働くことは非常に稀であり、若くして結婚出産する習慣があるので、村で生活することがほとんどです。

 マヤの女性は先祖から、伝統的なマヤ刺繍を受け継いできました。自然との共存から生み出されたデザインや色は「自然への恵みに感謝する」という意が込められています。しかし、新型コロナウイルスの影響により、観光客からの収入は途絶え、厳しい生活を余儀なくされている状況を私たちは目の当たりにし、このユカタンの土地やそこに暮らす人々に何か恩返しがしたいと思い「マヤ刺繍プロジェクト」と名付けたプロジェクトを開始しました。そこで誕生したのが、「MAYA MEXICO」です。

 マヤ刺繍プロジェクトとは?

 プロジェクトは現地NPO「マヤ女性の尊厳を守る会」との協働プロジェクトです。代表のラウラ氏は2002年よりマヤ村で生活支援を行ってきました。プロジェクトの活動内容は、クラウドファンディングで資金を募り、女性を集めレッスンを開講。そこからオリジナル商品を作り、マヤ村オリジナルブランドを立ち上げ、セレクトショップMAYA MEXICOとしてECサイトをオープン。観光客だけでなくインターネットを用いて世界中へ販売経路を作り上げることで、マヤ伝統の刺繍を守り、女性たちの経済的自立に貢献しています。また、最近では同じような問題を抱える先住民が作る商品や、動物愛護を考えた商品、環境に配慮した商品など、サステナブルな商品の取り扱いも始めています。

 村の女性に夢を聞いてみたところ、「マヤ村に生まれたことを誇りに思っています。私たちが作る刺繍を世界中の方に知ってもらい、私たちのことも知ってもらいたい」と答えてくれました。また違う女性は、「マヤの文化や生活を大切にしつつ、より良い暮らしがしたい」と話してくれました。村の女性たちは、このプロジェクトの可能性を信じ、日々熱心に刺繍を続けています。そして私たちMAYA MEXICOは、この活動を持続可能にするため、日々皆様への発信を続けています。個人様だけでなく、企業様、団体様へも活動を広め、サポートの輪を広げていきたいと思っています。

https://mexico-maya.com/ でMAYA MEXICOの活動を知る!)

MAYA MEXICO 八尾美瑞紀